GT-Rを3台所有の男性、究極の1台をお披露目 1972年式を「純正パーツに戻し、完全にレストア」
国内各地で行われている車関連のイベント。今春、埼玉県内で行われたオールドカーが集まる催しで、一目置かれていたのは「1972」のナンバープレートがまぶしい、真っ白な日産・スカイラインGT-R(1972年製)。ファンはもちろん、通りすがりの人をも立ち止まらせた名車について、オーナーの50代男性に聞いた。
半世紀前のGT-Rが新車同様に「同じ時代を生きてきた」 将来は息子に譲りたい
国内各地で行われている車関連のイベント。今春、埼玉県内で行われたオールドカーが集まる催しで、一目置かれていたのは「1972」のナンバープレートがまぶしい、真っ白な日産・スカイラインGT-R(1972年製)。ファンはもちろん、通りすがりの人をも立ち止まらせた名車について、オーナーの50代男性に聞いた。(取材・文=西村綾乃)
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初代GT-Rが誕生したのは1969年。ピカピカに磨き上げたマシンを愛おしそうに見つめる男性は、「かたや人間、かたや車だけど、同世代なので、同じ時代を生きてきたという同志感がある」と目を細める。
GT-Rは少年時代の憧れだった。「車が発売されたときは、3歳ごろ。記憶にはないけれど、GT-Rがレースで連勝していてすごいんだということは知っていました。エンジンなど当時一番の性能で、力強さ、男らしさ、全ての魅力を兼ね備えていた」。縁があって10年前に、自分のもとにやってきたのが1972年製のGT-R。「白が大好きなので、迎えることに迷いはありませんでした。販売された当時の姿に戻そうと、純正パーツに戻し、完全にレストアしました」。愛情とお金を注ぎ込んだマシンは、どこにも隙が無く「もう手はかからない」と胸を張る。「自慢は、当時のままの『ぼかしガラス』。上の部分だけ青色が入っているでしょう。幅が広いのが特徴なんです」と笑顔。男性は「おじいさんになっても乗り続けたい」と思いを込めた。
会社で役員を務めている男性は、ハンドルを握る時間が至福の時。「第1世代から乗り比べたいと思い、GT-Rは3台所有しています。家族と一緒にあちこち出かけて、たくさん思い出を作りたい」と夢は膨らむ。宝物の数々は、いずれ現在高校1年生の息子に譲りたいと思っているという。
イベント中は、たくさんのファンが車を囲んだ。エンジンルームを開けてのぞき込む熱心な人の姿もあった。
ながめていた男性は「足回りはもちろん、エンジンも車内もとてもキレイ。51年前の姿が見事に再現されている」と絶賛。「外装も内装も新車同然になっていて、深い愛情を感じます」と話してくれた。