小森隼、中学生で単身上京→GENERATIONSでデビュー 活動10周年で誓うメンバーへの恩返し
「GENERATIONS」の小森隼(27)がABEMAの人気恋愛番組「恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK」(毎週日曜、午後10時)でスタジオMCを務めている。“末っ子キャラ”を全開に明るい笑顔でスタジオを盛り上げる姿が印象的だが、現在の立ち位置を見つけるまでにはさまざまな葛藤があった。そんな悩む小森の背中を押したのが、共に苦楽を分かち合ってきたGENERATIONSメンバーの存在だった。
「ドラ恋」では末っ子キャラ全開「すごく居心地のいい場所」
「GENERATIONS」の小森隼(27)がABEMAの人気恋愛番組「恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK」(毎週日曜、午後10時)でスタジオMCを務めている。“末っ子キャラ”を全開に明るい笑顔でスタジオを盛り上げる姿が印象的だが、現在の立ち位置を見つけるまでにはさまざまな葛藤があった。そんな悩む小森の背中を押したのが、共に苦楽を分かち合ってきたGENERATIONSメンバーの存在だった。(取材・文=中村彰洋)
今作で10シリーズ目に突入した「ドラ恋」。小森はシーズン3からレギュラーとして出演を続けている。ロングヒットの番組となったが、初めてゲスト出演した当時は23歳。「なぜ僕が?」と驚きのオファーだった。
「どうしてもグループの中で見たときに、自分ではないだろうと思ったんです。でも、出演を続けていく中で、僕らしさみたいなものをものすごく引き出してもらえました。末っ子ならではのキャラクターだったり、ワーワー騒いでいる部分など、ほかでは絶対出ないような僕の魅力をこの番組で引き出してもらえました。『あ、こういう僕を欲してもらっていたんだな』というのを時間をかけて見つけることができて、自分自身に価値を見出せました。今となってはすごく居心地のいい場所です」
演技に恋にと真剣に向き合う男女のリアルな姿を届ける「ドラ恋」の魅力は「人間模様」。「根っこの部分が見える。恋愛と仕事を同時進行させる中で、きれいごとを言えない瞬間があるんです。そんなときに人はどういう選択を取るのか。そういったピリピリ感だったり緊張感が伝わってきます」と熱弁する。
さまざまな恋模様を見届けていく中で「自分の気持ちを伝える大切さ」を痛感した。「気持ちを伝えるタイミングを学びました。より伝わりやすい言葉で口にして届けないと思いは届かないんだなと毎回、勉強になります」。その意識は自身の活動にも生きている。現場でのあいさつひとつとっても「陽なエネルギー」を心がけることで「明るくなった」と実感している。
EXILEが好きだった母親と一緒にEXILEのライブを見たことでダンスへの思いが芽生えた。小学4年生で地元・三重県から東京のダンススクール「EXPG」に通い始めた。その後は中学入学と同時に単身で上京。夢に向かってひたすらに走り続けた。
「母はいろんなことを僕にやらせてくれました。水泳、そろばん、英会話、ドラム……。でも全部続かなくて、1か月ぐらいで『辞めたい』と言っていたんです。そんな中、初めて『ダンスをやりたい』と自分から言い出し、『1年だけ通わせてあげるから頑張りなさい』となりました。母はすぐに辞めると思っていたそうです(笑)。小4から始めて、卒業前に『ダンスを本気でやるんだったら、東京に1人で行く必要があるけど、どうする?』と言われたんです。僕は『逆になんの質問?』ぐらいの気持ちで単身上京を決断しました。何も勇気はいらなかったです。でも、母がすごいと思いますね。自分がこの年になって、振り返ったときに、『いや、止めろよ!』と思うくらいです(笑)」
上京時にはすでにダンスだけで生活することを決意していた。「何の疑いもなかった」と将来への不安も皆無だった。「EXPGに通ってHIROさんに会えたんです。『頑張ってね』という一言が小学生ながらに、すごいエネルギーになっていました。とにかくダンスが楽しかったです」。
今後の目標は「とにかくGENERATIONSに恩返しをしたい」
GENERATIONSは11月21日にデビュー10周年を迎えた。順風満帆に見える10年間だが、小森の中には葛藤も生まれていた。
「正直、辞めたいと思うことはいっぱいありました。メンバーとの関係が悪いとかネガティブなことではなく、挫折する瞬間があったんです。たくさんの夢をかなえていく中で、6人の成長を感じていました。そんなときに劣等感を抱きました。『ダンスがある』とみんなは言ってくれるけど、メンバーがいるから成立しているだけ。『1人になったときに何ができるんだろう。自分には何もない』と思ったとき、『グループの足かせになってしまう』とか思っていましたね。20~23歳ぐらいの時期はものすごく悩んでいました。僕がいない方がもっとみんなの個性が輝いて、まとまりがあって、魅力的なグループに見えるんじゃないかなって」
そんな悩む小森の背中を押し続けてくれたのがメンバーだった。
「『グループの外に出ろ』って言ってくれました。初冠レギュラーの『GENERATIONS高校TV』(ABEMA)が決まったときにもメンバーが『しゃべるの好きなんだから、MCやれよ』と言ってくれたんです。今までグループで出演した番組でしゃべることなんてなかったので『え、俺?』みたいな感じでした。実際にMCをやってみると、全然違う景色が見えてきて、いろんなことをやってみたいと思うようになりました。テレビやラジオ出演について相談するたびに『隼がやりたいなら、やりなよ』と言ってくれました。挫折から立ち直れたのは、メンバーが背中を押してくれた力のお陰です。それがあって今があります」
10年の活動を振り返り、「まだ成長できていないと思えていることが成長です」と笑顔を見せる。
「運と人の巡り合わせで、GENERATIONSとしてデビューできました。LDHやEXILE、そしてファンの皆さんに守っていただける環境の中で育ってきました。そんなときに、メンバーが背中を押してくれたことで、外に出る機会が増えました。外で新しいことを知ったとき、『自分ってまだまだ成長できる。まだ0から1になったぐらいなんだな』と感じました。ここ3、4年ぐらいで改めて気付けましたね。これが成長なのかなと思っています」
出会いが小森を大きく成長させた。これまで出会った人たちへの思いが、前向きに活動を続ける原動力となっている。「ネガティブなことを言ってしまうと、お世話になった人たちを否定することになっちゃうような気がするんです。だから、『頑張ればどうにかなる』と思えるんです」。
今後の目標は「GENERATIONSをゲストで呼べる番組を持つこと」。グループ外での活動で培った経験を生かし、悩んでいた時期を支えてくれたメンバーに恩返しすることを夢に掲げる。
「自分が音楽番組やバラエティー番組のMCになって、GENERATIONSのメンバーを招き入れたいです。『新しいシングルを出します』となったとき、『今日のゲストは、GENERATIONSの皆さんです』とかやりたいですね。GENERATIONSを自分の力でテレビに出したいです。さっきまで司会していたのに、パフォーマンスしてるみたいな。あれ、最高にかっこいいなと思うんです。この10年、たくさんの愛をメンバーに注いでもらったので、そろそろ僕もそういったことで恩返しできたらと思っています。とにかくGENERATIONSに恩返しをしたいです。ぜひ、音楽番組のお仕事待ってます(笑)」
□小森隼(こもり・はやと)1995年6月13日、三重県出身。小学4年生からLDHが経営するダンススクール「EXPG」に通い、中学進学と同時に上京。2012年4月に「GENERATIONS」の正式メンバーとなる。ABEMA「恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK」をはじめとするさまざまなバラエティー番組に出演中。