女優・福原遥がヒロイン・岩倉舞を演じるNHKの連続テレビ小説「舞いあがれ！」（月～土曜、午前8時）で、舞の幼なじみ・貴司（赤楚衛二）の父・梅津勝を演じる山口智充が、同作に出演が決まった際の気持ちや演じる役の印象、注目してほしい点などを語った。

「『舞いあがれ!』の舞台が東大阪ということで、言葉は大阪ことばなのがうれしかったです。お好み焼き屋の大将っていう役どころも違和感なくスーッとトライできる感じがしました。出演が決定した事はあまり周りには話さなかったです。それはどの作品もそうですけど、後から『出てたね。見たよ』って言われる方がうれしくて。でも今回どういうわけ『ヒロインのお父さん役』と勝手に情報を勘違いした友人からのメールがたくさん入りました（笑）。イメージしていただいたのはありがたいんですけど『いや、ヒロインの家の隣のお好み焼き屋の大将やねん』って言うと『ピッタリやな』とそれはそれで納得されまして。みんなほんまに勝手です（笑）」

　演じるのは、お好み焼き屋「うめづ」の主人。舞の父親・浩太の幼なじみでもある。地元のプロ野球チーム「近鉄バファローズ」の大ファンで、お客さんへのサービス精神旺盛という設定。

「台本を読んで、すごい無口な役なんだと思いました。全くセリフがなくひたすら後ろでお好み焼きを焼いてるだけのシーンがあったり（笑）。僕の勝手ですが、大阪のお好み焼き屋の大将は、めっちゃしゃべるイメージだったので意外でした。でも監督との打ち合わせで、脚本家のイメージが宮川大助・花子さんですと聞いて納得しました。そう、大阪にある、めちゃめちゃしゃべる女将さんと、なんか無口な大将の店、そっちの方でした（笑）。でも無口だからといって元気がないわけではなく、いざという時は頼りになる存在なんだというのを、定位置の鉄板の前で漂わせたいと思います」

　共演者の印象についても紹介。

「撮影の合間や待ち時間は、とにかく出演者の皆さんと話したいんです（笑）。いちばん近くにいつもいるのがくわばたさんなんで、すぐに話しかけちゃうんですけど、せりふをぽそぽそ言いながら集中されてるときに、あっ、申し訳ないって思ったらすごいノッてきてくれて（笑）。めっちゃいい人です。ヒロインの福原遥さんも、息子役の赤楚衛二くんも、高橋克典さんも、永作博美さんも、普段、絡むことがないので、とにかくしゃべりたくてしゃべりたくて（笑）。本当はみんなで食事会、と行きたいんですが、なかなかそんな機会もなく。とにかく現場のムードが画面に出ると思い、コミュニケーションは大切にしています。あ、赤楚くんが焼き菓子をくれました。いい人です（笑）」

　最後に視聴者にメッセージ。

「このドラマは、夢に向かってあきらめずにトライする若い人たち、それを応援する家族や周囲の人たちの温かさが感じられる作品です。夢を追いかけるというのは、10代20代の若い世代に限らず、舞の父・浩太のような大人でもあきらめずにトライするってことは大事だな思いますし、本気で頑張っていたら、絶対に味方してくれる人がいて、応援してくれる人がいる、そのことを教えてくれます。熱くグッとなって、最後はスカッとなる作品だと思うので、ぜひ楽しんでください」