笠井信輔の妻・茅原ますみ、夫のがん闘病で涙を見せなかったワケ「私は元気を与える係」

フリーアナウンサーの笠井信輔が4日、都内で行われた映画「愛する人に伝える言葉」(10月7日公開)トークイベントに登場した。当日は、自身の妻・茅原ますみも登場し、がん闘病体験について語った。

笠井信輔アナの妻・茅原ますみ【写真:ENCOUNT編集部】
笠井信輔アナの妻・茅原ますみ【写真:ENCOUNT編集部】

笠井信輔夫妻が映画「愛する人に伝える言葉」をアピール

 フリーアナウンサーの笠井信輔が4日、都内で行われた映画「愛する人に伝える言葉」(10月7日公開)トークイベントに登場した。当日は、自身の妻・茅原ますみも登場し、がん闘病体験について語った。

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 本作はがんを宣告された主人公とその母親が、限られた時間のなか「人生のデスクの整理」をしながら、穏やかに死と対峙(たいじ)していく過程を描く。笠井は同作のナレーションを務めた。

 2019年に悪性リンパ腫に罹患(りかん)し、闘病の末、20年に完全寛解を果たした笠井は「私もがん治療を行ったので、(同作を)見ていて非常にしんどかったです」と感想を述べた。続けて笠井は「私は頻尿、あるいは排尿すると痛くて、病院に行きました。最初の2つの病院で『あなたはがんではありません。前立腺肥大です』と言われたんです。結局、悪性リンパ腫と分かったのに4か月かかりました」とがん診断の経緯を明かした。

 続けて、笠井は「がんとわかって妻に告白したら泣いてしまいました。会社を辞めてフリーになってわずか2か月ですよ。先生に『ステージ4で通常の治療法では無理です』と言われて、死ぬんだろうなと思いました。ただ、『手遅れという診断ではありません。抗がん剤はとてつもなく進化しています。抗がん剤が合えばきっと乗り越えられるから』と言われて頑張れる気持ちになりました」と話し、スクリーンに抗がん剤によって脱毛した姿を映し出した。

 また、笠井が「妻はよく泣く人なんですが、私のがんに関しては一度も涙を見せませんでした」と話すと、茅原は「私は母を直腸がんで亡くしていて、笠井が悪性リンパ腫。本当に身近な2人がそういうことになってしまった。母のときは諦めちゃったんですね。でも、笠井が告白したときは、きっと大丈夫だと思ったんです。私もアナウンサーなので、言葉の力を信じていて、言霊ってあるじゃないですか。私は元気を与える係だと思っていました」とその理由を明かしていた。

 さらに茅原は「お医者様と話しているときに『何か質問ありますか』と聞かれて、彼は『いつ復帰できますか、いつから仕事できますか』と何度も聞くんですよ。ということは、『この人、死なないな』と思ったんですよ。やっぱり生きようとしていたから。気持ちがどこかに連れて行ってくれるんじゃないかなと体験としては思ってます」としみじみと振り返っていた。

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