旧車コレクターは住職 ヨタハチ、ホンダNSX…クルマへの目覚めで人生を謳歌

青年期に憧れたクルマへの情熱から、“第2の人生”で旧車・名車を集めているコレクターがいる。千葉県内の住職の男性オーナーに、熱い思いを聞いた。

車好き住職が所有するフォルクスワーゲンのワゴン車【写真:ENCOUNT編集部】
車好き住職が所有するフォルクスワーゲンのワゴン車【写真:ENCOUNT編集部】

バイクは「トーハツ・ランペット」やカワサキW1を保有

 青年期に憧れたクルマへの情熱から、“第2の人生”で旧車・名車を集めているコレクターがいる。千葉県内の住職の男性オーナーに、熱い思いを聞いた。(取材・文=吉原知也)

 6月26日に千葉・東金で行われた車イベント。仲間と一緒に、フォルクスワーゲンのタイプ2で参加した。2014年に中古で入手した、赤と白のツートーンカラーがかわいいワゴン車だ。

 クルマへの憧れを抱いたのは、15歳のころ。「トヨタ・スポーツ800」(通称・ヨタハチ)に魅了された。「大人になったら絶対に買いたい」。20歳の時に渋谷の駅を降りた時、ヨタハチが並んでいた光景も原点の1つだ。「33歳の時に、ようやく買えたんです。当時130万円。この1965年式のヨタハチが私にとって旧車の始まりです」と語る。

 現代車にはない、奥深いデザイン性。還暦を迎えて、ガレージを手に入れた。「よし、これで入れられるだけ入れよう」と旧車を買いまくった。今のコレクションは車が8台。91年式のホンダNSX、ポルシェ356(レプリカ)など。バイクも収集しており、小学6年の時に憧憬を抱いた「トーハツ・ランペット」、カワサキW1、ヤマハYD-3といったファンがうなる名車ばかりだ。

 しかも、車は新車のようなコンディションの優れているもの、レストア済みで100%のものを厳選しているという。「知人が収集家で、ピカピカのベントレーなどを見てきたのでね。それに、最初から状態のいいものを買ってしまえば、ある程度値段は高くても、後が楽なんです。もちろん、必要な維持・メンテナンスはしっかりやっていますよ」。

 毎日毎日、ガレージの愛車を眺めながら幸せを感じている。「日によって見る角度を変えて、その見え方がまた新鮮なんですよ。それに、ガレージにはいろいろな方が見に来てくれて。皆さんと交流できることが楽しみでもあるんです」と笑顔を見せる。

 現在、異常とも言える旧車ブームが到来しているが、「おかしな値段の上がり方も見受けられます。話が来ても、売りませんよ。手放したくないです」。クルマ愛は増すばかりで、「クルマへの目覚めで、第2の人生と言いましょうか。またいい出会いがあれば。そうそう今はね、マツダのコスモスポーツが欲しいんですよ」と目を輝かせた。

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