デビュー17年目の23歳・恒松祐里が叶えた夢 映画初主演は苦手なホラーも「一生の思い出」
女優の恒松祐里が、デビュー17年目にして「きさらぎ駅」(6月3日公開、永江二朗監督)で映画初主演を果たした。インターネットで話題の匿名掲示板の都市伝説をモチーフにしたホラー。自身に誓った22歳のうちに初主演するという目標を叶え、「一生の思い出になった」と語る。
恒松祐里インタビュー 「きさらぎ駅」で映画初主演、異世界の謎に迫る大学生役
女優の恒松祐里が、デビュー17年目にして「きさらぎ駅」(6月3日公開、永江二朗監督)で映画初主演を果たした。インターネットで話題の匿名掲示板の都市伝説をモチーフにしたホラー。自身に誓った22歳のうちに初主演するという目標を叶え、「一生の思い出になった」と語る。(取材・文=平辻哲也)
同映画は2004年に1月8日に行方不明になったハンドルネーム“はすみ”という女性が、匿名掲示板に、実際に書き込んだ内容を元に製作された作品。恒松は異世界にあるという「きさらぎ駅」の謎に迫る大学生、堤春奈役を演じる。
「22歳までに初主演をやりたいという目標があったので、『ついにこの時が』という思いでした。実はホラーが得意でなかったので、誰かがいるところで読もうと思ったんですけど、怖いけど面白かった。早く作品を撮りたいなっていう気持ちになりました。クランクインしたのが23歳になる誕生日の2日前、それがすごくうれしかったです」
撮影は昨年10月、長野、静岡で約2週間のロケだった。誕生日の9日は新浜松駅の電車内での撮影。スタッフが電車内にホールケーキを持ち込んで祝ってくれた。「(コロナ禍のため)みんなで食べることができなかったので、1時間半ぐらい休憩時間にホテルの待機部屋に持ち帰って、ホールケーキを丸ごと食べられるかチャレンジするインスタライブをやりました。結局、4分の1ぐらいしか食べられなかったんですけど、一生の思い出になりました」と振り返る。
きさらぎ駅の都市伝説には、「本当に起きていそうな妙なリアリティーがありますよね。私はそういう体験はしないと思うけど、実際に体験した人の話は信じます。映画には、きさらぎ駅へ行くためのルートという元ネタにはない設定もあって、実際に試してしまう人もいるんじゃないか、と思ったり。私も、早朝の現場に行く時に電車で寝過ごすことはあるんですけど、大抵は集合時間の30分前に着くようにしているので、寝過ごしてもギリギリセーフです」と笑う。
初主演の現場はどうだったのか。「結局いつも通りでしたね。共演に知り合いの方がいらっしゃれば、『座長』とからかわれることもあったかもしれませんが、みなさん初めましての方ばかりだったですし、みんな役柄ごとにチームで固まっている感じでした。ただ、初号を見た時に、最初に自分の名前が出て、分かっていたのに、驚いてしまいました」。