俺流ファイトを世界に発信する タイトルマッチ2連戦へ…「みちのくトルネード」MAOの決意
KO-Dタッグ王座挑戦(5月22日、東京・後楽園ホール)、DDTユニバーサル王座V3戦(6月1日、同会場)と、タイトルマッチ後楽園2連戦を控えたMAO。「The37KAMIINAの主砲になる。そしてDDTをもっともっと大きくしたい」と宣言。プロレス界のメインストリーム(主流)を目指すことを誓った。
「みちのくトルネード」MAOが今年をMAO元年にすべく勝負に出る。
KO-Dタッグ王座挑戦(5月22日、東京・後楽園ホール)、DDTユニバーサル王座V3戦(6月1日、同会場)と、タイトルマッチ後楽園2連戦を控えたMAO。「The37KAMIINAの主砲になる。そしてDDTをもっともっと大きくしたい」と宣言。プロレス界のメインストリーム(主流)を目指すことを誓った。
The37KAMIINAの核にいた竹下幸之介が米AEWに無期限修行に旅立った。The37KAMIINAにとってもDDTにとっても、影響がないといったらウソになる。ただしピンチはチャンスでもある。
竹下からKO-D無差別級王座を奪った遠藤哲哉も、当然ながら標的かと思いきや、意外な反応が返ってきた。「ファイトもコメントも格好悪い。ライフスタイルもいまいち。公私に渡ってさえない。ダブルタイトル戦には興味ない」とあっさり。敵対する新生バーニングを率いている遠藤に厳しくなるのは仕方ないが、辛辣そのもの。
「ボクたちThe37KAMIINAがDDTを引っ張っていかないと。ボクが支えていく」と明言。竹下に代わってThe37KAMINAのエース、ひいてはDDTの中心に立つという。
DDTユニバーサル王者として存在感を日に日に増しているが、タイトルマッチ2連戦を連勝すれば、さらに影響力を持つことができる。
まずは5・22決戦のKO-Dタッグ戦。朱崇花とのコンビでCDKこと高梨将弘、クリス・ブルックス組からベルト奪取である。朱崇花はコロナ禍前から渋谷で杯を交わす仲。リング上でも、ファイトスタイルや動きでも共通点が多い。公私に渡って気の合う仲間だ。
2018年7月、マイク・ベイリーとのMoonlight Expressで第65代KO-Dタッグ王座を獲得して以来の2度目の同王座奪取を狙うが「勢いに任せて、いただく」とあっさり。
CDKの高梨を「強い」と称え、クリスを「90年代のみちのくプロレスやMEN’S CLUB(メンズ・クラブ)に影響を受けていることなど、自分と似ている」と認めている。ただ「クリスと僕は、似て非なるモノ。そこをはっきりとさせ、結果としてベルトをいただく」とズバリ。
また朱崇花とのコンビでは、MAOは普段の立ち位置とは違った戦い方になるという。「俯瞰(ふかん)の位置から客観的に試合の流れを見定め、タイミングを計って、かく乱するのがいつものボク。それが、朱崇花はふと気づくと、いてほしいポジションに姿があるので、自らやりたいように戦える」と分析。朱崇花は普段とは違う自分の一面を発見させてくれる貴重なパートナーでもあるのだ。
5・22決戦も、全世界に発信されるとあって「海外マットでVENY(ベニー)として活躍している朱崇花に注目している人にも、僕を見てもらう。そして世界に向け新コンビ名を発表する」と意気込む。世界中から反応が届くようになっている昨今のDDTである。MAOも手ごたえを感じている。
6・1決戦のDDTユニバーサル王座V3戦では、CDKの高梨が挑戦者。高梨とはタイトルマッチ2連戦となるが「インディーシーンの立役者の一人、高梨さんの挑戦を受けて立てるのは光栄なこと。でも、時計の針は進んでいる。The37KAMIINAがDDTを盛り上げることが、時代の流れ」とクールに言い放つ。
ともにルチャリブレの要素に加え、女子プロレス独特のスタイルも積極的に取り入れている。とはいえ、高梨はメキシコ流であり、日本向けにアレンジされたルチャを、動画チェックなどさまざまな方法で学んでいるMAOとは、一線を画している。「その違いに、皆さんに気づいてもらう」と舌鋒が冴えわたる。
MAOといえばアヒルの浮き輪をして登場する姿が定番だったが、このところアヒル離れしている。「ベルトを腰に巻いているから」と苦笑い。「丸腰になってしまったら」とアヒル復活にも前向きだが、どうやらアヒルの出番は当分なさそうだ。