【RIZIN】28年間の現役生活を終えた“世界のTK”高阪剛が激白「今後は日本人のヘビー級を底上げしたい」
去る4月17日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザでの「RIZIN.35」にて、“世界のTK”高阪剛が引退試合を行った。対戦相手は“極真世界王者”に日本人としては16年ぶりに輝いた実績を持つ上田幹雄だったが、結果的にTKはこれを撃破。引退試合にして見事なKO勝利で上田のプロデビューを黒星で、自身のラストファイトを終えた。試合後の引退式には家族からの花束贈呈もあり、感動的なフィナーレに。今回は現役を終えたTKに話を聞いた。
次に向かってどう行動を起こすか
去る4月17日、東京・武蔵野の森総合スポーツプラザでの「RIZIN.35」にて、“世界のTK”高阪剛が引退試合を行った。対戦相手は“極真世界王者”に日本人としては16年ぶりに輝いた実績を持つ上田幹雄だったが、結果的にTKはこれを撃破。引退試合にして見事なKO勝利で上田のプロデビューを黒星で、自身のラストファイトを終えた。試合後の引退式には家族からの花束贈呈もあり、感動的なフィナーレに。今回は現役を終えたTKに話を聞いた。(取材・構成=“Show”大谷泰顕)
――UFCでランディー・クートウァがラストファイトを行ったのが47歳ですけど、高阪さんは、MMAファイターとして世界最年長での試合をしたんじゃないかといわれていますね。
「そこにはあんまり興味がないですね。年齢は関係ないじゃないですか」
――関係ないってことは、何年かしたら、またリングに立っていたり?
「今のところは全く思っていないですけど、今いるヘビー級の日本人選手が全くいなくなって、下から全く出てきてもいなくて、日本人のヘビー級が誰もいなくなって、代わりに外国人のヘビー級選手が幅を聞かせていたら、じゃあやってやるって、燃えてくるかもしれないですね(笑)」
――さすがです。
「60歳を過ぎているかもしれないですけどね、そのときは」
――還暦のMMAファイター!?
「分からないです、先のことは。でも、自分は試合に関してはもう現役じゃないですけど、格闘家を貫きたいっていうか。自分の中の格闘家は強さの追求なので。自分をもっと強くするための練習やトレーニング、普段のものの見方、メンタルとかそういうものは今後もやっていきたいなあとは思っています」
――これは私見ですけど、例えば若い現役プロレスラーより昭和のプロレスラーの方が強そうに見えるのと一緒で、TKも若いMMAファイターより全然、強そうに見えます。
「現役選手として、外からどう見えるのかは大事なんでしょうけど、自分の中の強さっていうのは、自分の中でどれだけ納得できる強さを手に入れられるか。その部分なんですよね」
――なるほど。ところで、現役生活を終えた今の心境は?
「試合っていう形はあれでケジメをつけさせてもらったので、次に向かってどういう行動を起こさないといけないのか。自分はヘビー級でやってきたので、できればヘビー級の底上げに関して、何か力になりたいなっていうのがあるんですけど、いかんせん、トップレベルで闘える選手はそんなにいないので、ヘビー級同士で闘える環境がほしいんですよ。自分もそれを求めて(20年前に)アメリカに行ってあっちを拠点に試合をしていたっていうのがあるんですけど、例えばヘビー級だと今、RIZINにいる選手同士が一緒に練習をすると、実際にリングで闘えなくなっちゃうっていうのがあるんですよね。だから何が一番いいのかすごく考えますね」