【週末は女子プロレス#39】東京女子の有力選手、“バッサリ”ショートに変身 漫画キャラも意識

東京女子プロレスの中島翔子がバッサリと髪を切った。ショートに変身した中島が姿を見せたのは、2・11後楽園ホールでの6人タッグ戦。この試合は、初進出となる団体史上最大のビッグマッチ、3・19両国国技館で行われるメインイベントの前哨戦でもあった。中島は東京女子のエース山下実優の指名を受けて、両国でプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦するのだ。

漫画「ベルセルク」のキャスカをイメージしたという中島翔子【写真:(C)東京女子プロレス】
漫画「ベルセルク」のキャスカをイメージしたという中島翔子【写真:(C)東京女子プロレス】

両国でプリンセス・オブ・プリンセス王座にチャレンジ

 東京女子プロレスの中島翔子がバッサリと髪を切った。ショートに変身した中島が姿を見せたのは、2・11後楽園ホールでの6人タッグ戦。この試合は、初進出となる団体史上最大のビッグマッチ、3・19両国国技館で行われるメインイベントの前哨戦でもあった。中島は東京女子のエース山下実優の指名を受けて、両国でプリンセス・オブ・プリンセス王座に挑戦するのだ。

 中島がリングに上がったとき、筆者とは別の実況席にいたサムライTV三田佐代子さんの「かわい~!」という声が聞こえてきた。実際、反響は大きく、中島によると「普段はあまり話しかけてこない高木(三四郎)さんからも『髪切ったねえ』『見違えたね』『別人みたいだねえ』みたいな感じで言ってもらえました(笑)」とのこと。ではなぜ、このタイミングで大胆なイメチェンを試みたのか。もしかして、失恋?

「いやいや、そっちじゃないです(笑)。でも、気持ちを切り替える意味では似てるかも。1・4後楽園で山下から両国での挑戦者に指名されたじゃないですか。(2・11が)そのあとの後楽園だったので、両国に向けての再出発の節目になるかなと思って。タッグトーナメントでは負けてしまったし、気持ちの切り替えを形にしたかったんですよ」

 漫画「ベルセルク」のキャスカをイメージしたという中島。「キャスカみたいな強い女性の戦士になりたくて」と写真を見せ、その髪型にしてもらった。見た目だけでなく機能的にも大成功だったようで、「私のファイトスタイルって止まったら負けだと思う。動きやすさの面では視界も開くし、軽いし、いいとこしかないですね(笑)」

 頂上決戦に向け着々と動き出した中島。だが、山下から指名された瞬間にはちょっとした後悔もあったという。

「実は昨年の大田区(10・9)で発表されたときから、両国のメインは意識してました。願望半分というか、どこでチャンスが来るか分からないし、まったく準備できてない状態で武器がないとなるのがイヤだったので、いつでも立てる状態、自分がメインに立つのを想像して、取り組んではいましたね。ただ、意識はしてたんですけど、情けない話、山下の指名で涙が出そうになってしまって…。というのも、チャンスは自分でつかもうと思ってたんですよ。そこで指名という形でもらった。シンプルにうれしくはあったんですけど、先に自分から堂々と名乗りを挙げたかったのに逆のことになってしまって、しかもそこで自分が強く出られなかった。泣きそうな顔になってしまったのが、すごく悔しい(苦笑)」

 中島は山下に対して特別な感情を抱いている。ともに東京女子のオリジナルメンバーで、旗揚げ前から苦楽を共にした間柄。デビュー戦でタッグを組んだのも山下だ。だからこそ、旗揚げから9年目で到達する団体史上最大のビッグマッチ、両国のメインでの一騎打ちには万感の思いがこみ上げる。

「山下とは一番関係が深い。デビュー前からずっと一緒ですからね」

 2013年8月17日、DDTの両国で東京女子の4選手がデビューを果たした(山下&中島組vs木場千景&KANNA組)。プレイベントを含むマットプロレスをこなし、他団体でのダークマッチながらもいきなりの大舞台。右も左も分からない状態でプロレスラーとなったのだ。

「山下は格闘技のバックボーンがあって打たれ強いし、力もあるし、当時からずば抜けてました。KANNAとかは1年くらい練習してやっとデビューできるという感じで、リングに立てたことでみんな感動の涙を流している。みんな10代で私だけ20代だし、別のことをしてて行き詰まり、結果が出なくて何かしなくちゃというところからプロレス始めた私は、みんなと温度感違うなあと思ってましたね」

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