RED WARRIORSはいまが断然良いんだ!ダイアモンド☆ユカイが語ったバンドのこれから
RED WARRIORSがライブ映像「SWINGIN' DAZE 21st Century & The Greatest Hits」(Blu-ray&DVD)を26日にリリースした。1980年代後半に日本のロック界に閃光を放ったロックバンドRED WARRIORSが、バンド第1期(1985~89年)の担当ディレクターと30年ぶりにタッグを組み、昨年開催した過去のアルバムの完全再現ライブを映像化。当時のイギリスレコーディング風景など、幻のショットも初収録され、最盛期のチームならではのマニアックなこだわりが施されている。そこで今回フロントマンのダイアモンド☆ユカイが、円熟期を迎えたRED WARRIORSについて語った。
ダイアモンド☆ユカイ・インタビュー~いまだから話せるRED WARRIORSの過去と未来
RED WARRIORSがライブ映像「SWINGIN’ DAZE 21st Century & The Greatest Hits」(Blu-ray&DVD)を26日にリリースした。1980年代後半に日本のロック界に閃光を放ったロックバンドRED WARRIORSが、バンド第1期(1985~89年)の担当ディレクターと30年ぶりにタッグを組み、昨年開催した過去のアルバムの完全再現ライブを映像化。当時のイギリスレコーディング風景など、幻のショットも初収録され、最盛期のチームならではのマニアックなこだわりが施されている。そこで今回フロントマンのダイアモンド☆ユカイが、円熟期を迎えたRED WARRIORSについて語った。
RED WARRIORS 第1期の3年間を振り返る
RED WARRIORSっていうバンドは、「奇跡」だったんだよ。だってそんな下積み時代もないし、ましてやってる音楽だって、時代と逆行したブルージーなロックンロールだったしね。だから武道館でライブができるなんて思ってもいなかったんだよ。でも海外ではエアロスミスが復活して、ガンズ・アンド・ローゼズみたいなバンドも出てきて、俺たちと同じことをやっているバンドが日本でも増えてきて、気が付いたらそんなシーンの先頭を走ってたんだ。
振り返ってみるとRED WARRIORSって例えるとジェットコースターみたいだったね。メンバーはそれに乗って、ものすごいスピードで走り出したんだけど、その先のレールがなかったんだよ(笑)。どこに行くかわからないジェットコースターに乗って色んな人を巻き込んで、猛スピードで西武球場に到着してスタジアムライブをやったりさ、そんな感じだったから。気が付いたら本当にその先のレールがなくなっちゃって、アルバム3枚で完結したんだよね。
それでリーダーのシャケ(木暮”shake”武彦・ギター)に「一緒にアメリカに行こう」って誘われて、正直悩んでね。もしかしたら、その見えないレールの上に乗って行くことで大きな道が開けたかもしれないけど、俺はソロをやりたかったんだ。シャケはアメリカでバンドを組むことを決めた。それで解散が決まったんだ。結局それぞれの生き方が違ったんだよね。
第1期の解散決定後に制作されたアルバム「SWINGIN' DAZE」
だからバンドとしては終わっていたんだけど、最後にもう1枚だけレコード会社やスタッフからアルバムを作って欲しいと言われて、やるなら今までと違うことをやろうとシャケが「60年代のスウィンギング・ロンドンみたいな文化を反映したアートな作品はどうだろう?」って。俺の中ではビートルズの「マジカル・ミステリー・ツアー」とか「サージェント・ペパーズ」みたいなイメージだったんで、「なるほど!いいじゃん」て。解散が決まっていたけど、俺は割と開き直ってたんだよね。コンマ(小沼達也・初代ドラマー)くんも「これで遊べる」ってあっけらかんとしてたし、悲しんでいたのはキヨシ(小川清史・ベース)だったね。「なんで解散すんだ」って本当に落ち込んでた。あいつだけはね。そんな感じでロンドンに行ってレコーディングしたアルバムが「SWINGIN’ DAZE」だったんだ。
「SWINGIN’ DAZE」は、これまでのアメリカンなルーツとは明らかに違う方向性で、デヴィッド・ボウイとかT-REXのグラムロックやジミヘン、サージェント・ペパーズ的なサイケデリック、ロッキー・ホラー・ショーや、ピエロ、狂言回しみたいなミュージカル要素もあって、歌詞はこれまでのアルバムは自分が主人公の1人称で書いていたんだけど、この4作目で初めて物語風の3人称で書いてみたり、とにかく新しいことにトライしたアルバムだった。ただ解散が決まってたから「SWINGIN’ DAZE」の良さをライブでちゃんと表現する前にバンドが終わってしまったんだよ。