永瀬正敏が語る台湾映画人との熱い友情 ホテルでのサプライズに「心がはしゃぎました」
俳優の永瀬正敏(55)が出演作の公開ラッシュを迎えている。「ノイズ」(1月28日)をスタートに、「再会の奈良」(2月4日)、「ちょっと思い出しただけ」(2月11日)、「ホテルアイリス」(2月18日)と4週連続。主演作となった日台合作「ホテルアイリス」(奥原浩志監督)では台湾・金門島を舞台に、夢うつつの幻想的な世界観のエロティックな作品に挑戦した。
日台合作「ホテルアイリス」で主演 禁断の愛の物語は幻想的な世界観
俳優の永瀬正敏(55)が出演作の公開ラッシュを迎えている。「ノイズ」(1月28日)をスタートに、「再会の奈良」(2月4日)、「ちょっと思い出しただけ」(2月11日)、「ホテルアイリス」(2月18日)と4週連続。主演作となった日台合作「ホテルアイリス」(奥原浩志監督)では台湾・金門島を舞台に、夢うつつの幻想的な世界観のエロティックな作品に挑戦した。(取材・文=平辻哲也)
“永瀬正敏月間”が進行中だ。人気コミックが原作の「ノイズ」では殺人を犯した藤原竜也&松山ケンイチが演じる幼なじみを追い詰める刑事役、河瀬直美監督が手掛ける「なら国際映画祭」発の「再会の奈良」では、おしの寺男役、自身も深い親交のあるジム・ジャームッシュ監督の「ナイト・オン・ザ・プラネット」に着想を得た「ちょっと思い出しただけ」では、主人公に絡む中年。さらには、この主演作「ホテルアイリス」だ。
「こんなに重なったのは初めてです。コロナ禍の影響もあったわけですけども、もう少しバラけてくれたらよかったのに(笑)。以前に撮ったもの、昨年、撮ったものがたまたま重なってしまったんです」
「ホテルアイリス」は2018年12月に撮影した日本・台湾の合作。芥川賞作家・小川洋子の同名小説を原作に、寂れたリゾート地で、母親が経営する「ホテルアイリス」を手伝っている若い女マリ(台湾の新人女優ルシア)と、ロシア小説の翻訳家の男の禁断の愛の物語だ。現実とも、女の妄想ともつかない、不思議な世界観が包み込む。台湾からは世界的な巨匠ツァイ・ミンリャン監督作品の常連俳優リー・カーションも出演している。
「台本をもらって、さらに原作も読むと、男の年齢は、僕より少し先輩、ルシアさんの役は少し若いのかな、と思っていました。プロデューサーさんにお聞きすると、原作通りの年齢差だと表現上、難しいところもあるし、年齢差を縮めることでの化学反応が面白いんじゃないか、と。(若いモデルと老画家が主人公の)『美しき諍(いさか)い女(め)』のような世界観かと思いましたが、浮遊感というか、現実なのか夢なのか妄想なのかみたいなものがあって、この物語はそういうものも含め描くんだなと納得しました」