【電波生活】「ふしぎ発見!」草野仁の驚異の記憶力、黒柳徹子の素顔… 出水麻衣アナが明かす舞台裏

人気番組や注目番組の魅力や舞台裏を探る企画。今回は1986年にスタートしたTBS系クイズ番組「世界ふしぎ発見!」(土曜午後9時)。2009年からアシスタントを務めるTBSの出水麻衣アナウンサーに、番組の魅力や番組開始当初から司会を務める草野仁、解答者らの舞台裏の様子を取材した。

「世界ふしぎ発見!」に出演する出水麻衣アナウンサーと草野仁【写真:(C)TBS】
「世界ふしぎ発見!」に出演する出水麻衣アナウンサーと草野仁【写真:(C)TBS】

TBS系「世界ふしぎ発見!」の舞台裏、クイズの正解目指し15分間長考する人も

 人気番組や注目番組の魅力や舞台裏を探る企画。今回は1986年にスタートしたTBS系クイズ番組「世界ふしぎ発見!」(土曜午後9時)。2009年からアシスタントを務めるTBSの出水麻衣アナウンサーに、番組の魅力や番組開始当初から司会を務める草野仁、解答者らの舞台裏の様子を取材した。(取材・文=中野由喜)

「延べ170もの国や地域を取材し、5300を超える問題が出されてきているのですが、驚くのは毎回、新しい発見があり、知っていることが2度出てこないのがこの番組の素晴らしさ。クオリティーが高く、1時間に詰め込まれている情報が豊富で新規性があり、どんなことに興味を持つ方にも刺さる発見が必ずあると思います」

 アナウンサーとしては大先輩の草野が横にいる。

「番組に加入して最初に草野さんに教わった大事な言葉があります。私の声の質は低くて落ち着いたトーンですが、『バラエティー番組ですので、なるべく声のトーンは高めで、朗らかに張りのある声を目指してください』とのアドバイス。その一言をずっと大切にしています。普段は落ち着いた声の私ですが『ふしぎ発見!』ではフレッシュな声色を心掛けているんですよ。草野さんのアドバイスを胸にスタジオに臨んでいます!」

 草野の元NHKのアナウンサーらしい一面。VTRに登場するリポートにも、視聴者の方により伝わるには「こう表現した方が良かったのでは」と指摘することもあり、出水アナは「学びになります」とした。あらためて草野の舞台裏の様子を聞いてみた。

「36年間、毎回、モチベーション高く取り組み、番組の品質管理をご自身が背負うような意識でいることが隣にいて伝わってきます。記憶力が素晴らしく、3択の問題で、たとえば同じ正解の番号が続くとスタッフに『このところ、そういう傾向があるので正解を他の番号に振り分けた方がいいですよ』と、過去の正解の番号も把握していてアドバイスしていらっしゃいます。驚きです」

 草野には筋トレのイメージもある。

「最近は負荷も調整されているようですが、少し前まではスタジオでリハーサル中、気付くと隣でしこを踏んだり、MC台を使って胸筋を鍛えていたりしたことも。少しの時間も無駄にせず、常にパワーアップしようとする向上心が素晴らしいです」

 番組関係者によると草野は36年間1度も番組を休んだことはないという。舞台裏の興味深い話はまだまだあり、出水アナが続けて紹介してくれた。

「1問1問に解答者は真剣に向き合っています。ただ答えるだけでなく、その答えにたどりついたロジックもしっかり組み立てる番組ですので、放送ではカットされていますが、実は解答オープンまでの時間が長くなることも。長考される方は1問に15分ほど悩むこともあります。その間、草野さんが分かるようで分からないような絶妙なヒントを出しています。ばらし過ぎず、解答者に考える余地を与えながら正解に導くヒント。正解から逆算してヒントの言葉を選ぶ技術はすごいです。高度なヒントから分かりやすいヒントまで剛軟織り交ぜて繰り出す。名人芸です。でも野々村真さんだけ分からないことも(笑)。そこがチャーミング」

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