「武器×美少女」をテーマに少女たちの終わりなき戦いを描くアクションドールシリーズ「アサルトリリィ」。アニメやアプリゲームなど様々なメディアで展開されている人気シリーズの舞台化に、スターダムのなつぽいが参戦。なつぽい出演のブシロード版舞台第3弾「アサルトリリィ　Lost Memories」は1月30日まで、東京・池袋のサンシャイン劇場で上演されている（配信もあり）。

「近未来の地球――人類は『ヒュージ』と呼ばれる謎の生命体の出現で破滅の危機に瀕していた。全世界が対ヒュージのために団結して作り上げた決戦兵器『CHARM』を用いて『リリィ』と呼ばれる少女たちは世界のために戦い続けている。百合ヶ丘女学院に入学した一柳梨璃もそのひとり。一柳隊というレギオンを結成し、日々ヒュージと戦っていたのだった。そんな梨璃の前に突如現れた仮面のリリィ『御前』。彼女と対峙することになった一柳隊は、力を合わせなんとか撃退するも謎は深まるばかり。『御前』の調査が進められるなか、梨璃は仲間とともに東京に赴く。東京でヒュージ討伐を遂行する白井夢結の前に現れたのは、梨璃と雰囲気の似た少女――『L』だった……」（あらすじは「アサルトリリィLost Memories」ホームページより引用）

　物語のカギを握りそうな少女『L』を演じているのが、なつぽいである。そのなつぽいに、自身の役柄について話してもらった。

「リリィと呼ばれる少女たちがヒュージというロボットのような怪物と戦う物語なんですけど、私の演じるLちゃんは、見た目が主役の一柳梨璃ちゃんにソックリなんです。そのほかにもたくさんの謎に包まれていて、見てくださった方にいろいろと想像して楽しんでもらえるんじゃないかと思います」

　26歳のなつぽいはスターダム入団前からプロレスと並行して、いろいろな舞台に立ってきた。しかし、今回の役は過去のどれにも当てはまらない、初めて演じるタイプのキャラクター。「自分とは真逆（の性格）ですね」と言うだけに、新たなるチャレンジでもあり、同時に、女優として最も大きな舞台である。では、どのようにしてこのビッグチャンスが舞い込んだのだろうか。

「前作が上演された頃、地元の駅で『アサルトリリィ』の大きな看板をたまたま見つけたんですね。その頃から2.5次元の舞台にすごく興味があって、私もこういう作品に出てみたいなあと思ってたんですよ。その看板には“ブシロード”と書いてありました。それが突然（スターダム親会社のブシロードから）オファーが来て、しかも出たいと思っていた作品なのでホントにビックリしました。しかもオファーをいただいたのが私の誕生日。すごい誕生日プレゼントだなって思いました！」

　演技経験豊富なプロレスラーの抜てきは“狙い”と思われるが、レスラーの出演はなつぽいただひとり。これまではレスラーが複数出演するプロレスが題材の舞台もあっただけに、“部外者感”はなかったのだろうか。

「（キャストやスタッフで）プロレスを見たことある人はいるんですけど、やっぱりあまり知らない子たちの方が多いですね。私をプロレスラーだと知って、『痛くないの？』とか『どんなトレーニングしているの？』ってよく聞かれます。私、こう見えてメチャクチャ人見知りなので、プロレスが結構、話のきっかけにはなりますね」

　プロレスと直接の関係はないが、プロレスの動きが演技に役立つのもこの舞台の特徴だ。必ずしもそのままのプロレス技ではないとしても、なつぽい演じるLにはアクションシーンが多いという。

「アサルトリリィには武器があって、いろんな形をした大きな武器をみんな持つんですよ。自分が今回持つ武器も、見た目はシンプルな刀みたいな感じなんですけど、メチャクチャ重い（苦笑）。もちろんそれを使ってのアクションシーンがあります。自分のプロレスで言ったら側転ムーブが得意だったりするので、そういった得意分野はちょいちょい出せてますかね。稽古ではなかなか思うように動けないところもありましたけど、そのあたりは殺陣師の方が（なつぽい向きの）アクションを作ってくれたんだと思います。セリフよりもアクションの方が多いんじゃないかってくらいです（笑）」