【週末は女子プロレス♯30】謎の“占い師レスラー”チェリーの素顔 占いを始めたポジティブなワケ

“占い師レスラー”としてリングに上がるチェリー。占いとプロレスの関連性が皆無だけに、かえってインパクトは絶大だ。かつては年齢不詳がファンタジーとされ、実年齢公表後は“占い師レスラー”へと変貌を遂げた。どちらも神秘的であり、唯一無二の個性を確立させているのは相変わらず。それにしても、“占い師レスラー”という肩書は前代未聞。そこで今回は、占いとプロレスについて聞いてみた。2022年はいったいどんな年になるのだろうか?

占いを始めたきっかけを語ったチェリー【写真:新井宏】
占いを始めたきっかけを語ったチェリー【写真:新井宏】

チェリーがハマった数秘術とは?

“占い師レスラー”としてリングに上がるチェリー。占いとプロレスの関連性が皆無だけに、かえってインパクトは絶大だ。かつては年齢不詳がファンタジーとされ、実年齢公表後は“占い師レスラー”へと変貌を遂げた。どちらも神秘的であり、唯一無二の個性を確立させているのは相変わらず。それにしても、“占い師レスラー”という肩書は前代未聞。そこで今回は、占いとプロレスについて聞いてみた。2022年はいったいどんな年になるのだろうか?

「私は2004年にプロレスデビューしたんですけど、当時から占いが好きだったわけではなく、むしろ信じないくらいで、まったく興味はなかったんですよ。ただ、18年くらいに急に目覚めまして、やたらと数秘術という占いが目に留まるようになったんですね。そのときは、こういうのがあるんだぁくらいにしか思ってなかったんですけど、たまたま数秘術を教えてくれる講座が目について、これもたまたま週末に試合がないときがあり、好奇心から試しに行ってみたんです。そこで勉強していくうちに、実際にまわりの人を占ってみましょうとなり、その結果を伝えてみたら『当たってるよ!』と言われて、楽しくなっちゃったんですよ。それから本格的にやるようになったんですね」

 では、彼女がハマった数秘術とはいったいどんなタイプの占いなのか。

「たとえば誕生日や名前(を数字に置き換えて)で見ます。私の概念では悪い数字ってないんですね。数秘術では悪い結果が出ることはないんです。というのも、すべての数字によさがある。たとえば、誕生日って絶対に変わらないじゃないですか。誕生日の数字がその人にとっての才能なんです。数字によって持って生まれた才能、使命だったりとか、得意なこととかがあって、運気と合わせてこうしたらいいんじゃないですかとアドバイスするんですね。

 私の場合、数秘術にシンクロニシティカードというのを組み合わせています。このカードも希望に導くもので、この二つを軸に占います。まずはどうしたいのかという目的を設定してもらって、そこにいくにはどうしたらいいかをお話する形です。カーナビみたいな感じですね、私、占いで出鼻をくじかれるようなこと言われるのがすごく嫌なんですよ。せっかく頑張ろうとしてるのに、やめた方がいいとか今年はよくないとか言われることもあるじゃないですか。だけど数秘術ってそういうのがないので、これならいいなと思ったんです」

 人をポジティブにする占いならばやってみたい。そもそも占いに絶対的答えがあるわけではないとチェリーは言う。たとえば「3年後に結婚します」と出たとしても、何もしなければ実現はしないだろう。占い師の提示は数ある中のひとつをピックアップしているのだとチェリーは考えている。たとえば試合の勝敗について聞かれたとしても、「こっちが勝つ」と明言はしない。勝つ未来もあれば負ける未来もあるというのが“占い師レスラー”の考え方だ。どちらを選ぶかは本人しだい。運勢はひとつではなく、目的地に向かうためのよりよいアドバイスをするのが役目だと考えているのである。

 参戦する団体では若手が中心になっている場合が多く、キャリアあるチェリーを慕い、助言を求める後輩もいる。そんなとき、チェリーは占いを利用しながら選手たちの特性を見るようにしているという。占いがもととなれば聞く方には興味深くもあるし、説得力も増すではないか。

「この子はこういう風にやった方がいいんじゃないかとか、こういうのが向いてるんじゃないかとか、具体的に言えるようになりましたよね。コンプレックスに感じてることが、逆に強みになってるんだよって伝えたりもできます。その子の才能とか強み、得意なことを言うようにしてますね。基本的には背中を押す占いなので、アドバイスになると思います」

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