中村蒼、初共演の平手友梨奈は「ギャップも素敵」 競走馬の調教師役「ひげは初めて」

俳優の中村蒼(30)が、平手友梨奈主演のNHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆けろ」(前編18日、後編25日、いずれも午後9時~、全2話)に出演した。廃業寸前の地方の厩舎(きゅうしゃ)が桜花賞に挑むストーリー。競走馬の調教師役で、無精ひげ姿、乗馬シーンに初挑戦した。

競走馬の調教師役で出演した中村蒼【写真:ENCOUNT編集部】
競走馬の調教師役で出演した中村蒼【写真:ENCOUNT編集部】

平手友梨奈主演のNHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆けろ」

 俳優の中村蒼(30)が、平手友梨奈主演のNHK土曜ドラマ「風の向こうへ駆けろ」(前編18日、後編25日、いずれも午後9時~、全2話)に出演した。廃業寸前の地方の厩舎(きゅうしゃ)が桜花賞に挑むストーリー。競走馬の調教師役で、無精ひげ姿、乗馬シーンに初挑戦した。(取材・文=平辻哲也)

 昨年、作曲家・古関裕而をモデルにした朝の連続テレビ小説「エール」で主人公(窪田正孝)の親友・村野鉄男役を演じた中村が、再び福島を舞台にしたNHKドラマに帰ってきた。

 同ドラマは古内一絵さんの同名小説が原作。震災10年を迎える福島を舞台に、新人の女性騎手・芦原瑞穂(平手)の奮闘に刺激を受け、“負け組”の厩舎が桜花賞に挑む感動作だ。中村は事件をきっかけにジョッキーを引退し、漫然と調教師を務める緑川光司を演じた。これまでにはない、やさぐれ男。自前の無精ひげも決まっている。

「ひげは初めて。演出の方々からイメージを伝えてもらって、2週間かけて伸ばしましたが、自分では違和感ありましたね。そこが似合ってなかったら、話自体も入ってこなさそうなので、そういうふうに言ってもらうとありがたいですね」と、はにかむ。

 10代の頃のプロフィルには「特技・乗馬」と記していたが、演技で馬に乗るのは初めて。「乗馬はカレンダー撮影がきっかけです。お馬さんがカメラにびっくりして、落馬したこともあったのですが、乗馬クラブの人が『こういう経験を乗り越えて、やり続けるのがいい』と言われて、続けました。当時はそれがきっかけで始めて、でもその時はお芝居に生かせるとかまで考えていなかったので、“特技・乗馬”と書けたらいいなと」

 この役に当たって、改めて乗馬を2か月間、練習。「今回はジョッキースタイルという独特な乗り方も教えていただきました。普通に乗ることはできても、姿勢を保つのが難しかったですね。お馬さんは指示通りには動いてくれないから。練習後にはお馬さんの体を洗ったり拭いたり……ということもさせていただいたので、距離感っていうか、接し方も教えてもらったりしました」

 ドラマでは、人生を1度諦めた男が、新人騎手・瑞穂との出会いを通じて、再び勝負に挑むのが見どころだ。素顔は内気な中村にとって、この役自体が挑戦だった。「若い時は引っ張ってもらったり、周りに翻弄(ほんろう)される役が多くて、周りを引っ張っていく役はあんまり経験がなかった。なので、想像がつかなかったんです。今回は自分なりに現場でスタッフさんやキャストの方々と、コミュニケーションを取ろうと、より意識しました」と振り返る。

次のページへ (2/3) 平手の印象は「『やりにくいところはないですか』と気遣いもしてくれ、誠実な方」
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