コント職人・ハナコの飽くなき探究心 YouTubeで100本超のネタ公開も「まだ足りない」

人気お笑いトリオ「ハナコ」が27日に自身のYouTubeチャンネル「ハナチャン」で公開する100本以上のコントから選りすぐりを集めたDVD「HANACONTE +(ハナコントプラス)」を発売した。グループ、個人として多数のテレビ出演しているハナコが、あえてYouTubeでオリジナルコントを作ってきた理由とは?

自身のYouTubeチャンネルから選りすぐりのコントを集めたDVDを発売する「ハナコ」の菊田竜大、秋山寛貴、岡部大(左から)【写真:荒川祐史】
自身のYouTubeチャンネルから選りすぐりのコントを集めたDVDを発売する「ハナコ」の菊田竜大、秋山寛貴、岡部大(左から)【写真:荒川祐史】

YouTubeチャンネル「ハナチャン」から厳選、DVD化「一つ一つが実験」

 人気お笑いトリオ「ハナコ」が27日に自身のYouTubeチャンネル「ハナチャン」で公開する100本以上のコントから選りすぐりを集めたDVD「HANACONTE +(ハナコントプラス)」を発売した。グループ、個人として多数のテレビ出演しているハナコが、あえてYouTubeでオリジナルコントを作ってきた理由とは?(取材・文=平辻哲也)

「キングオブコント2018」優勝、AbemaTV presents「ワタナベお笑いNo.1決定戦2018/2019」2年連続優勝と人気・実績十分、フジテレビ系のコント番組「新しいカギ」(毎週土曜、午後8時)をはじめ、多数のレギュラー番組を抱えるハナコ。YouTubeチャンネルでは20年1月から21年7月までに、舞台、テレビとも違った、ここでしか見られない映像コント「HANACONTE」を100本以上配信してきた。

「最初のころはライブでやったネタをまた見られる場所だったんですけど、もっと活発にあげようとなったんです。毎週、こういう映像コントをあげるような人はいなかったので、やってみよう、と。舞台も持ち時間がありますし、テレビコントはもっと短い。単独ライブではたまに長いのをやっていますけど、YouTubeはどこまでも自由なので、そういうコントにしました」と秋山寛貴。

 収録は多忙なスケジュールを縫って、週2回。ネタはいつも通り、秋山&岡部大のコンビで作り、ロケ地探しまで自分たちでやったというから驚きだ。「芸人さんのYouTubeはスタジオとかを借りて、何本も撮り溜めする人が多いですけど、僕らは場所を借りたり、ほとんどがロケだったんで、手間はすごくかけていますね。ネタ作りと並行して、ハウススタジオ(家用のスタジオ)を予約したり、芸人仲間の家とか、スタッフさんの行きつけの居酒屋も借りましたね。事務所からも『ロケに行き過ぎ』と怒られたほどです(笑)」(岡部)。

 映像コントは、「一つ一つが実験みたいなものだった」と岡部は明かす。コントの種類は多種多様。テレビコントの延長上にある作品もあれば、YouTuberのパロディー、コロナ禍を反映して作った“終わらないZoom会議”を題材にしたものも。YouTubeのチャンネル登録者は現在、18万人以上を数える。

「どれがウケるんだろうと思い、ホント試し試しでしたね。でも、100本作っても、何が受けるのかは分からなかった。まだまだ足りないようです(笑)」(岡部)。「映像コントはテレビコントに近いことができたかな。引きの画面で見せたり、音楽を入れたり。コメント欄は全部見ています」(秋山)。

 登録者10万人を突破し、YouTubeから記念品の銀の盾が贈られたときには、「銀紙で作ったショボい盾が贈られてきた」というコント(#50 10万人突破記念!銀の盾ゲット…)も作った。秋山は「僕らは全部コントにするつもりだったから、平然と動画をあげるんですけども、視聴者さんの中には戸惑っている人もいて、『これって、コントですか』って。いろんな反応があるのが面白かったですね」と振り返る。

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