世界で輝く双子モデル・AMIAYAを支え続けた母親の言葉 15歳で上京「絶対諦めないって決めた」
おそろいのピンクヘアにビビッドなファッションが異彩を放つ双子のモデル。姉・AYAと妹・AMIによるユニット「AMIAYA」は日本のみならず世界で活躍を続けている。2019年には英「THE FASHION AWARDS 2019」で「世界で活躍する若き才能100人」に日本人で初選出されるなど、順風満帆とも思える2人の歩みだが、現在に至るまでの道のりは長く険しいものだった。
“地道な下積み時代”は「全部必要な経験だった」
おそろいのピンクヘアにビビッドなファッションが異彩を放つ双子のモデル。姉・AYAと妹・AMIによるユニット「AMIAYA」は日本のみならず世界で活躍を続けている。2019年には英「THE FASHION AWARDS 2019」で「世界で活躍する若き才能100人」に日本人で初選出されるなど、順風満帆とも思える2人の歩みだが、現在に至るまでの道のりは長く険しいものだった。(取材・文=中村彰洋)
PUFFYに憧れ、「アイコニックになりたい」という漠然な夢を抱きながら2人で静岡県・浜松から上京したのが15歳。衝動的ながらも強い決意を胸に入学したばかりの高校をわずか1週間で退学した。しかし、東京で思うようにはいかず、経済的な苦しさなどもあり、1年ほどで地元へ戻った。そこから約1年半アルバイトでお金を貯め、17歳で再上京。雑誌の小さなストリートスナップから2人の歴史は始まった。
「何かきっかけを自分たちで作ろうと、まずはストリートスナップで目立つ存在になって、そこから自分たちのやりたいことをつかんでいこうと決めたんです。そこから自分たちのキャリアがスタートしたと言ってもいい。たくさん撮られて、読者モデルとして企画を組んでもらえるようになり、そこから雑誌の専属モデルと、1つずつステップアップしていきました」(AYA)
15歳から現在まで、常に2人そろって活動を続けているが、「中学生ぐらいからなんとなく自分たちは2人で仕事や夢を追いかけていくんだろうなと感じていました」(AYA)。「あえて話すわけでもなく、2人とも『そう思っている』と、お互いに思っていたからそれがすごい。高校を辞めるときも話し合ったりせずに『そうだよね』みたいな。なんとなく分かってましたね」(AMI)と心で通じ合っていた。
母親の強い後押しはあったものの、父親は上京に大反対。「お父さんには東京に遊びに行ってくると言って、そのまま(東京に)住んじゃった(笑)」(AMI)と当時は父親に内緒で母親の協力のもと上京したとも明かす。現在は笑顔で話すものの、「5年ぐらい口を利いてくれなかった」(AYA)と振り返る。
その後はひたすらに仕事と向き合い、ストリートスナップや雑誌モデル、さらにはファッションブランド「jouetie」を立ち上げ、アーティストとしても活動。約12年間、地道に活動を続けることで、国内でのモデルとしての地位も確立したが、「自分の中でモヤモヤというか、足踏みしているような感じがしていた」(AMI)と話す。
そんな2人の転機となったのが、16年2月に訪れた伊ミラノのコレクションだった。そこで見た景色が2人を変えた。