PUFFY、子育ては「楽しいばかりじゃない」 デビュー25周年に母親目線の歌詞を書いたワケ
1996年「アジアの純真」でデビューしたPUFFYがデビュー25周年を迎え、10年ぶりとなるオリジナルアルバム「THE PUFFY」を完成させた。ロック風、パンク風、K-POP風など、ポップでカラフルな10曲に加えて変わらない吉村由美と大貫亜美の歌。初対面なのにあっという間に友だちになれるような歌ばかりだ。なかでも母親としての視点で描かれた「CHOEGOIST」は、パパもママも思わず「分かる!分かる!」と共感してしまう。
「お父さんにも聞いてほしい」母親視点で2人で作詞
1996年「アジアの純真」でデビューしたPUFFYがデビュー25周年を迎え、10年ぶりとなるオリジナルアルバム「THE PUFFY」を完成させた。ロック風、パンク風、K-POP風など、ポップでカラフルな10曲に加えて変わらない吉村由美と大貫亜美の歌。初対面なのにあっという間に友だちになれるような歌ばかりだ。なかでも母親としての視点で描かれた「CHOEGOIST」は、パパもママも思わず「分かる!分かる!」と共感してしまう。(インタビュー・文=福嶋剛)
――25周年おめでとうございます! 本当に休むことなく活動を続けていますよね。すごい!
大貫亜美「産休をいただいたくらいですよね?」
吉村由美「うん。それこそ、この1、2年が一番休んでいるなって感じですね」
――ただオリジナルアルバムは10年ぶりになるんですね。その名も「THE PUFFY」です。
亜美「これ(アルバムを)作ろうと言い始めたのは結構前だったんですよ」
由美「そう。だいぶたつよね?」
亜美「そう。作りたいってずっと言ってたんですが、タイミング的に今になっちゃっいましたね。収録している曲も結構前から録っていたんです」
――そうなんですね。時間をかけて少しずつ曲が集まって、じゃあそろそろみたいな。
由美「そうです」
――どこから聞いてもPUFFYの色んな一面を楽しめる曲ばかりで、個人的には同世代として「CHOEGOIST」が印象に残りました。ノリノリのリズムで歌う母親目線の歌詞が父親でも「分かるー!」って思わず声が出てしまいました。
亜美「ありがとうございます(笑)。そろそろ母親としての私たちのことを歌詞に書いても良いのかなあって思って作ってみました。私は韓国が好きで、NHKのハングル講座(Eテレ「テレビでハングル講座」)もずっとやっていて、自分の中ではK-POPブームだったんです(笑)。それで『こんな曲を作ろう!』ってみんなに言って」
――歌詞はどんなふうに作っていったんですか?
亜美「まず子育てについての話を2人でしたんです。書くからには世の中のお母さんが、みんなぶち当たる壁だったり、悩みごともきっと私たちと同じようなこともあるだろなって。今まで、そういうことを書いたことがなかったので、『これは良い機会じゃない?』と思って、きっと共感してもらえる部分も多いかなと思ったんですよ」
――デビューからPUFFYを見てきたファンも、きっと同じように「分かる!」って思わずクスッとしてしまいそうですね。子育ては大変だけれど成長を見守る楽しさもありますし。
亜美「そうですね。でも楽しいばかりじゃないですよね(笑)。私たちは母として書きましたけど、お父さんに聞いてもらえると、きっとお母さんの気持ちも分かってもらえるかなって」
――PUFFYと母親の両立は大変ですか?
亜美「大変じゃない子育てなんてないだろうなって思いますよ。世の中のお母さんもきっとみんなそうだし。働いていないお母さんだって、もちろんお父さんだって大変だと思います。やっぱり人をひとり育てるってそういうことなのかなって思いますね」
――ちなみに普段おふたりで母親トークはしますか?
亜美「子どもの年齢が違うので、リアルタイム子育てトークっていうのはないんですけれど…」
由美「でも『昨日こんなことがあってね』とか、他愛もない子どもとの生活とか、そういう会話はしますね。でもこんなことにすごく悩んでいてみたいなのは無いかも」
――もう1曲「エッサフォッサ」は、おなじみUNICORNの皆さんによる楽曲ですが、PUFFYと最も近い存在なのに意外と今までコラボがなかったとお聞きしました。
亜美「はい。UNICORNの皆さんとは今までなかったんですよね。ずっと前にお願いをして、完成するまでに結構時間がかかった曲ですね。と言ってもあえてじっくり制作に時間をかけたとかじゃなくて、なんだかんだで時間がたったって感じで。私たちものんびり待ちの姿勢だったので(笑)」
由美「UNICORNの皆さんはやっぱり忙しいのでまさかスケジュールを合わせてまで演奏してくれるなんて思ってなかったので。本当にうれしかったですね」
――この曲のレコーディングはいかがでしたか?
由美「せーの!で一緒に歌うスタイルは今も変わらないんですが『エッサフォッサ』は珍しく、ハンドマイクで録音したんだよね?」
亜美「そうそう」
由美「なんか普通にマイクに向かって歌っていたらABEDONさんに『ハンドで歌ってみるのはどう?』って言われて。そしたら『全然こっちの方が良い』って言ってくださって。亜美ちゃん、確か『海へと』もハンドで録音したよね?」
亜美「そうだった」