「自分は自分でいいんだ」宝塚のサヨナラ公演から6年、柚希礼音が達した新境地

元宝塚歌劇星組トップスターの柚希礼音が、3年ぶりとなるソロコンサート「REON JACK 4」(9月11日、東京公演TOKYO DOME CITY HALL~)を開催する。湖月わたる、夢咲ねね、西川貴教らのバラエティーあふれる日替わりスペシャルゲストが出演することも目玉の一つ。今年頭には主演ミュージカルの公演中止も経験した柚希が、本公演への熱い思いを語った。

3年ぶりのソロコンサートを実施する柚希礼音【写真:舛元清香】
3年ぶりのソロコンサートを実施する柚希礼音【写真:舛元清香】

3年ぶりソロコン「REON JACK 4」湖月わたる、西川貴教ら日替わりゲストも出演

 元宝塚歌劇星組トップスターの柚希礼音が、3年ぶりとなるソロコンサート「REON JACK 4」(9月11日、東京公演TOKYO DOME CITY HALL~)を開催する。湖月わたる、夢咲ねね、西川貴教らのバラエティーあふれる日替わりスペシャルゲストが出演することも目玉の一つ。今年頭には主演ミュージカルの公演中止も経験した柚希が、本公演への熱い思いを語った。(取材・文=平辻哲也)

 先月下旬、愛希れいかとのWキャストで務めたミュージカル「マタ・ハリ」の大阪公演では千秋楽を含む残り3公演が中止になったばかり。「自分としては、あと2公演でした。『また明日ね』って言って、みんなと別れたんですけど、いきなり終わるんだなと本当に身にしみて感じましたので、明日も明後日もあると思わず、1回1回が本当に大切なんだなと思いました」と振り返る。

 そんな中で、3年ぶりのソロコンサートにかける思いも強い。「REON JACK」は宝塚退団後の2016年から開催している恒例のソロコンサートで、宝塚時代の恩師、演出家の稲葉太地氏が「みんなの心をジャックする」という意味を込めて命名してくれた。

「退団したらショーをやることが少ないのですが、私は踊ることがすごく好きですし、ファンの皆さまとの交流もできる。自分にとって宝物であり、役を背負った柚希礼音ではなく、その時々の素の自分の全てを出すような感じだと思っています。お客様に何を伝えようっていう根本をしっかり考えるようになりますね」

 3年のブランクにはこんな理由がある。「前回でやり切った思いがあり、しばらくコンサートは…と思っていたのですが、そんな時にコロナ禍になってしまった。舞台も止まり、いろんな思いがあって、ファンの皆さまの応援って本当にすごいんだってことを再実感しました。状況は今までと変わってしまいましたが、ファンの皆さまに柚希礼音として思いを伝えたいと。コロナがあったことで、とても大切にCDもミュージックビデオも作れたりと、温めることができました。皆さまも、緊張しながらお過ごしだと思うので、ほっとできるような公演にしたい」と話す。

「REON JACK」は歌あり、踊りあり、トークありのエンターテインメントショー。世界的なダンサーとの共演もあって、高い芸術性のあるステージだが、今回は初の試みとして、日替わりのスペシャルゲストも迎える。宝塚時代の師、湖月わたる(9月23、24日、大阪公演)、相手役だった夢咲ねね(9月12日東京公演)との夢の共演のほか、ミュージシャンの西川貴教(9月26日大阪公演)、甲斐翔真(9月11日東京公演)という異色な顔合わせも実現した。

次のページへ (2/3) 作詞を手掛けた楽曲「I miss you」…「ファンの皆さまからの手紙に本当に感動した」
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