宮世琉弥、「最低過ぎる」役柄を好演 中村倫也、夏帆らには「内心ビクビクでした」
テレビ東京系で毎週月曜放送中のドラマ「珈琲いかがでしょう」。5月10日放送の第6話からは青山の過去を知る後半のキーマンとして宮世琉弥が登場する。“17歳の組長”という異色の役をどう演じたのか。本人に聞いた。
「珈琲いかがでしょう」で“17歳の組長”という難しい役を好演
テレビ東京系で毎週月曜放送中のドラマ「珈琲いかがでしょう」。5月10日放送の第6話からは青山の過去を知る後半のキーマンとして宮世琉弥が登場する。“17歳の組長”という異色の役をどう演じたのか。本人に聞いた。
――ぼっちゃんという役を演じてみて。
宮世「すごく難しかったですね。ハートフルとシリアス、コメディが交互に来るような作品で、前半は心温まる展開なのに、後半にかけて一気にバイオレンスな雰囲気になる。僕が出る回はタイトルと全然イメージが違って、え!? 急にヤクザものになるじゃん! みたいな(笑)。役柄が特殊すぎて、今まで生きてきた経験がまったく役に立たなかったです。悪気なく人を殴ったりするんですが、でも悪気がないからこそにじみ出る恐怖がぼっちゃんの味。難しいながらも、そこを意識して演じました」
――現場での共演者とのエピソードは?
宮世「中村倫也さんや事務所の先輩の夏帆さんを殴ったり、ものを突き刺そうとしたりするシーンは内心ビクビクでしたね(笑)。役柄が最低過ぎて、僕としては本当にすみませんという……。そんな中でも役に入り込まないといけないので、オン・オフの切り替えは大事にしてました。急にシリアスになったり、コミカルになったりという現場でしたが、中村さんはカットが入ると柔らかく話しかけてくださったり、切り替えがすごくて。僕は初めてのことばかりで戸惑いもあったんですが、あの切り替えを見習っていきたいなと思いました。磯村勇斗さんはもっとバイオレンスな任侠モノにも多く出ているので、どうやって演じているのか、まだまだ聞いてみたいこともたくさんあります」
――自身にとって、東日本大震災から10年目の節目でもある。
宮世「宮城出身なので、いずれは震災の映画を撮りたいと思っています。震災をあまり知らない人もこれから増えていく中で、自分にできることはなんだろうと考えたときに、自分で作品を作りたいなと。演じるだけじゃなく、作る側にも回ってみたいと思ってます。仕事をする上でカメラワークとか意識すると、演じる上でも相乗効果がある。それこそ、中村さんは監督さんやカメラマンの方とすごくカメラワークの話をしてて、本当にすごいなと。自分ももっともっと経験を積んで、あんな風になりたい」
――改めてこの作品に携わってみて。
宮世「登場人物が多くて、視点が毎回入れ替わって、その一人ひとりが問題を抱えている作品。だからこそ、見る人も誰かしらに共感する部分があると思います。見た人が抱えている悩みも、中村さんのちょっとした一言で軽くなったらいいなと思います。その中でも僕の役はちょっと特殊で、ある意味イレギュラー(笑)。僕の出てる回はあまり共感はないと思うんですけど、そのぶん純粋に楽しんで見てもらえたらと思います」
――ちなみにコーヒーは好きか。
宮世「好きですよ! でもこだわりとかはなくて、コンビニで売ってるインスタントコーヒーも好き(笑)。まだ本格的には飲んだことないので、これから学んでいきたいなと思ってます」
□宮世琉弥(みやせりゅうび) 2004年1月22日、宮城県石巻市生まれ。小学校5年生のとき、ショッピングモールでスカウトされる。19年2月14日、苗字を公募し、出身地である宮城から世界へ羽ばたけるようにという願いが込められた「宮世琉弥」に改名。東日本大震災の際、津波で自宅を失い、被災者の1人として東日本大震災を扱った作品に携わりたいという願望を持っている。
◇番組情報
「珈琲いかがでしょう」
テレビ東京系 毎週月曜午後11時6分~放送中
移動珈琲店「たこ珈琲」を営む青山(中村倫也)が行く先々で傷ついた人たちの心を一杯の珈琲で癒していく物語。宮世は、青山を探し続ける泥龍会三代目・ぼっちゃん役として出演。