藤井フミヤ、チェッカーズ歌う全国ツアーを再開「ずっと君に会いたかった」声出せない観客励ます
歌手の藤井フミヤがチェッカーズのヒットナンバーを歌う話題の全国ツアー「FUMIYA FUJII CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION」の東京公演が10、11日と2日間にわたって中野サンプラザで開催された。また3月に放送され、チェッカーズ初期の楽曲を次々と披露し、SNSでトレンド入りの盛り上がりを見せたNHK BSプレミアムの特番「激レア! 藤井フミヤ」がファンの熱いリクエストを受けてNHK総合テレビでの再放送が決定した。「チェッカーズが似合う感じになってきた」と本人も語る今回の東京公演に密着した。
“トレンド入り”した特番の再放送が決定!本人がメッセージ
歌手の藤井フミヤがチェッカーズのヒットナンバーを歌う話題の全国ツアー「FUMIYA FUJII CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION」の東京公演が10、11日と2日間にわたって中野サンプラザで開催された。また3月に放送され、チェッカーズ初期の楽曲を次々と披露し、SNSでトレンド入りの盛り上がりを見せたNHK BSプレミアムの特番「激レア! 藤井フミヤ」がファンの熱いリクエストを受けてNHK総合テレビでの再放送が決定した。「チェッカーズが似合う感じになってきた」と本人も語る今回の東京公演に密着した。(取材・文=福嶋剛)
「激レア! 藤井フミヤ ギザギザハートからTRUE LOVE!」は、地上波ではなく、BSプレミアムの放送にも関わらず「#NANA」「#藤井フミヤ」「#チェッカーズ」「#激レア藤井フミヤ」「#BSプレミアム」といったキーワードが番組放送中に次々とツイッターのトレンド入りを果たし、翌日も地上波での再放送を望むファンの熱いメッセージが続々と投稿されるなど大きな話題となった。
この状況にフミヤは次のようなコメントを残した。
「80年代は家族みんなで共有する音楽があった。青春時代の歌は心のタイムマシーンを起動させます。そこにはどんな自分がいるのか? それを同時に感じられるのが楽しいですね」
そんな番組のきっかけとなったコンサートツアー「ACTION」は“今だからこそ、心が盛り上がるコンサートを届けたい”というフミヤの強い思いで昨年から始まった。この日の東京公演は、延期となっていた1月の振替公演として半分の収容人数で2日間にわたり行われた。
万全な感染対策を行い、午後4時に開場した初日10日の中野サンプラザ。ようやくフミヤに会えるという期待感に満ちたファンが距離を取って列を作った。会場に入ると座席は1つ置きに配置され、開演前にはすでに予定人数がほぼ埋まった。これまでのような声援を送る光景はなく、クラシックコンサートのような静けさだが、開演を心待ちにしている観客の熱気は座っていても伝わってくる。
10日の公演は、予定の午後5時を5分ほど過ぎたところで始まった。大きな拍手でバンドメンバー、フミヤを迎え、多くの観客が腕に電飾を巻き、声援の代わりとなって、キラキラと派手に会場中を照らした。
黒のスーツでキメたフミヤがステージ中央でマイクを持ち、「OK!Are You Ready? Come on!“ACTION”」の第一声でライブがスタート。1曲目は最新アルバム「フジイロック」(19年)のオープニングを飾るファンキーなナンバー「BET」からスタート。続けて藤井尚之のスリリングなサックスで始まるチェッカーズ87年のアルバム「GO」から「TOKYO CONNECTION」が演奏され、体を揺らしながら手拍子と腕の七色ライトを思い切り振る。
次はストレートなロックナンバー「UPSIDE DOWN」(01年)。フミヤの右腕としてステージで派手にギターをかき鳴らす真壁陽平が昨年亡くなったエディ・ヴァンヘイレンモデルのギターを持ち、レジェンドを追悼するかのような激しいプレーを聞かせ、フミヤは縦横無尽にステージをかけ回る。
「ずっと君に会いたかったけれど、会えなかった。君に会っていないと自分が消えてしまいそうで。だから今日、君に会いにきた」幻想的な音にのせてポエトリーリーディング風に語りかけ、そのまま次の曲「Style」(96年)、「この空の真下で」(16年)となだれこむ。