宮下かな子、本広克行監督の最新作「ブレイブ ‐群青戦記‐」でアクション初挑戦

「踊る大捜査線」などで知られる本広克行監督の最新作、映画「ブレイブ ‐群青戦記‐」(公開中)にて女優の宮下かな子(25)がアクションに初挑戦した。薙刀(なぎなた)部部長の今井慶子役で、撮影2か月前から薙刀を猛特訓。現在、日刊サイゾーでは文章とイラストで名作映画の魅力をつづるなどマルチな才能を発揮。令和の高峰秀子を目指している。

インタビューに応じた宮下かな子【写真:山口比佐夫】
インタビューに応じた宮下かな子【写真:山口比佐夫】

薙刀部部長役、撮影2か月前から猛特訓「公園で薙刀を振ったりしたので、不審者みたいだったかも(笑)」

「踊る大捜査線」などで知られる本広克行監督の最新作、映画「ブレイブ ‐群青戦記‐」(公開中)にて女優の宮下かな子(25)がアクションに初挑戦した。薙刀(なぎなた)部部長の今井慶子役で、撮影2か月前から薙刀を猛特訓。現在、日刊サイゾーでは文章とイラストで名作映画の魅力をつづるなどマルチな才能を発揮。令和の高峰秀子を目指している。(取材・文=平辻哲也)

 宮下は2015年、本広監督が演出した舞台「転校生」(平田オリザ原作)でオーディションを勝ち抜き、映画「曇天に笑う」、北海道テレビの開局50周年記念ドラマ「チャンネルはそのまま!」に出演する本広作品の常連女優だ。スポーツエリートが集う高校が突然、建物ごと桶狭間の戦いの直前にタイムスリップし、高校生たちが戦国武将に戦いを挑む「ブレイブ ‐群青戦記‐」では、薙刀部部長を演じた。

 宮下は「まず私が高校生をやっていいんですか、って思いましたね。こんな男勝りの女性を演じるのが、初めてだったので、どんな風にセリフを言ったらいいのかを考えました。高校時代はチアダンス部で、3年生の時は部長もやりましたが、高校時代の思い出が蘇りました」と振り返る。

 撮影の2か月前から薙刀を猛特訓。「講師の方に手ほどきを受けたんですが、それだけでは間に合わないと思って、朝早く起きて、暗い中、公園で薙刀を振ったりしたので、不審者みたいだったかも(笑)。薙刀は長いので、ちゃんと把握してないと、危ないので、しっかりなじませるようにしました。撮影中も、体操、朝練から始まって、『お願いします』ってあいさつをしてから入るんです。本当に部活みたいな感じでした。後輩に慕われているのが伺える場面があるので、撮影以外のコミュニケーションも大事にしました」

 撮影は19年12月から20年1月末まで、緑山スタジオのオープンセットで。「学園ものは初めてで、同世代の方とあんまりご一緒する機会がそんなになかったんですけど、今回はすごい素敵な役者さんがいっぱいいました。特に、(弓道部のヒロイン役)の山崎紘菜ちゃん、(空手部員役の)福山翔大君とはお芝居を教えてくださる方が一緒だったので、お芝居の話をしたり、相談に乗ってもらったり、すごく優しくしていただきました」。

 映画では事務所の先輩でもある故・三浦春馬さんが高校生を導く存在となる若き徳川家康(松平元康)を演じ、圧倒的なカリスマ性を見せる。「あまりご一緒するシーンはなかったんですけど、現場でお会いすることは何度かありました。三浦さんは以前、お芝居のレッスンの特別講師としていらっしゃったことがあって、いつかご一緒できたらなと思っていたので、ご一緒できてすごくうれしかったです。三浦さんが『加勢いたすぞ』と言うシーンを監督と一緒にモニターで見ていたんですが、あふれ出る迫力があって、監督も『すごい』とおっしゃっていたのが印象に残っています。試写で観て、やっぱり素敵な俳優さんだなと思いました」と話す。

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