朝ドラで好演・中村蒼、「30代は不安」それでも向き合い続ける理由

シリーズ累計330万部を超える大ベストセラー小説「神様のカルテ」がテレビ東京でドラマ化され、2時間×4話の計8時間という大型スケールで現在好評放送中だ。22日(月曜・午後8時)に放送される第2話二夜には「24時間、365日対応」の病院で働く主人公・栗原一止(いちと)の大学の同級生で血液内科医の進藤辰也が登場。一止と衝突する辰也を、NHK連続テレビ小説「エール」での好演も記憶に新しい中村蒼が演じる。

ドラマ「神様のカルテ」で主人公と衝突する辰也を演じる中村蒼。作品の見どころを語ってくれた【写真:(C)テレビ東京】
ドラマ「神様のカルテ」で主人公と衝突する辰也を演じる中村蒼。作品の見どころを語ってくれた【写真:(C)テレビ東京】

ドラマ「神様のカルテ」に出演する中村蒼

 シリーズ累計330万部を超える大ベストセラー小説「神様のカルテ」がテレビ東京でドラマ化され、2時間×4話の計8時間という大型スケールで現在好評放送中だ。22日(月曜・午後8時)に放送される第二夜には「24時間、365日対応」の病院で働く主人公・栗原一止(いちと)の大学の同級生で血液内科医の進藤辰也が登場。一止と衝突する辰也を、NHK連続テレビ小説「エール」での好演も記憶に新しい中村蒼が演じる。

「神様のカルテ」の見どころや自身が演じる辰也という人物について、そして3月4日に30歳の誕生日を迎える中村にとっての“20代”について、これからについて。今最も旬な俳優・中村蒼の言葉に聞き入ってみる。

「『神様のカルテ』は医療ものですが、“人間とは”ということを描きます」

――ドラマ「神様のカルテ」に出演が決まった際の心境を教えてください。

「『神様のカルテ』という作品はもちろん知っていて、医療ものでありながら“人と人”との話という印象を持っていました。原作も読ませていただいたのですが、医療の過酷さや人と人との温かみがとても丁寧に、ストレートに描写されていて、面白かったです。お医者さんの役はこれまでにもありましたが、内科医の役は初めて。新鮮な気持ちになりましたね」

――中村さんが演じる進藤辰也という役について教えてください。

「すごく葛藤しながら生きている人間です。病院内でもいろんな摩擦が生じるのですが、言っていることはすごく正しくて。医者とはいえ、自分たちも食事や睡眠の時間を十分にとる必要があるととても正しいことを言う人です。それでいて、『本当は他のやり方もあるんじゃないか』と自問自答する姿も時々見え隠れして、葛藤しながら進んでいる進藤先生にとても共感しました。

『神様のカルテ』は医療ものですが、“人間とは”ということを描きます。進藤先生が言うように、『24時間、365日対応』だからといって、お医者さんがまともな生活もできずに働くのはよくないんじゃないかという意見にも共感できましたね」

――主人公・一止と辰也との関係性で意識したことはありますか。

「大学を卒業して5年半くらいの間、違う道を歩いてきたからこそ『もうあのときの僕たちの関係じゃない』という風に言うんですけど、進藤先生も一止先生のように、医者という職業に向き合いたかった人間だと思うんです。なので、全く違う考えの2人が敵対するという表現にはしたくないと考えていました」

――一止役・福士蒼汰さんの印象を教えてください。

「共演するのは2回目ですが、前回は一緒のシーンがワンシーンだけだったので、今回ほぼ初めましてでした。僕は(打ち解けるのに)なかなか時間がかかるタイプですが、福士さんはとても人懐っこい人。おかげで、撮影期間でもコミュニケーションを取れました。福士さんは一止という役に対してどういう風にすべきかを模索して悩みながら役を作られていて、それがまさに医療現場で悩みながらも進んでいく一止先生に重なっていて、栗原一止先生そのものでした」

――中村さんが出演される第二夜は「様々な愛が軸になっている」とコメントされていましたが、実際の撮影現場で愛を感じた瞬間はありましたか。

「現場では常に愛があふれています。監督と一緒に役について話したり、思いを聞いたりして、作品に対する強い愛情を感じました。福士さんも役についてどうしたらよりよいものになるかと考えている様子を見たりすると、この役に愛着を持ってやられているんだなと感じました。撮影現場には多くの部署がありますけれど、みんなそういう気持ちを持って撮影していました。とても愛にあふれているなと思います」

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