東京03が考えるウィズコロナ時代のコントとは 「何が日常になるか見極めていきたい」
緊急事態宣言真っただ中の5月、Zoomを駆使しリモートでの単独公演を実現したお笑いトリオ「東京03」。9月には万全の新型コロナ感染対策を講じ、第22回単独公演「ヤな塩梅」を開催、11月27日からは追加公演が決定している。日常に潜むほんの些細な違和感を笑いに昇華させる生粋のコント師トリオは、日常が変わっていく今年に何を思ったのか。“コロナ禍でのコントの今後”をテーマに、大いに語ってもらった。
新たな日常へも対応「常識が変われば新しい設定も生まれてくる」
緊急事態宣言真っただ中の5月、Zoomを駆使しリモートでの単独公演を実現したお笑いトリオ「東京03」。9月には万全の新型コロナ感染対策を講じ、第22回単独公演「ヤな塩梅」を開催、11月27日からは追加公演が決定している。日常に潜むほんの些細な違和感を笑いに昇華させる生粋のコント師トリオは、日常が変わっていく今年に何を思ったのか。“コロナ禍でのコントの今後”をテーマに、大いに語ってもらった。
――率直にこの1年を振り返ってどうでしたか。
飯塚悟志(以下:飯塚)「今までライブで飯食ってきて、それができなくなるとは思わなかったですね。ライブってお仕事をもらうわけじゃなく、こちらから発信していくもので、それができないんだもん。衝撃的でしたね」
豊本明長(以下:豊本)「単独ライブって1度に全部なくなるわけじゃなく、全国回るはずだったのが徐々になくなっていくんですよね。今回は延期だけど次は行けるかもしれない、やっぱりダメでしたの繰り返しで、あれはなかなかしんどかった」
角田晃広(以下:角田)「こんなに3人で会わないことはこれまでなかった。飯塚さんとリモート飲みはしてましたけど、豊本さんは音信不通で、生きてるのか死んでるのかわからなかった(笑)」
豊本「ずっと家にこもって、今はやりの『鬼滅の刃』を読ませていただいてました」
――角田さんは大ヒットドラマ「半沢直樹」の撮影で忙しかったのでは。
飯塚「角田さん、最近お笑いの仕事してないよね?」
角田「いや、してるわ!」
飯塚「最近は本当にドラマとCMだけじゃん。綾瀬はるかですよ。セーブしてるよセーブ」
角田「セーブしてない、断ってないですよ。じゃあなんで出ないかって? 需要がないからじゃない!? 言わせんなよ!」
――飯塚さんは何をして過ごしていましたか。
飯塚「本当に仕事が来なくて、まったくやることがなかったので、趣味でネタを書いてましたね。発表する予定もないネタを。単独はどんどん中止になっていたので書く必要はなかったんですけど、時間も余っていたので趣味で書いていました」
角田「びっくりしましたけどねえ(笑)。やる予定もないのに、グループLINEに次々とネタが投入されてきて。『え、趣味で?』と言う感じで」
飯塚「ハハハ。いやー、書いていましたねぇ。久しぶりだったんですよ。学生時代はよく、どこに発表するつもりもないネタを趣味で作ってた。その頃の気持ちを思い出しました。あらためて何かに追われずにものを作ったのは、この世界に入ってからなかったので、久々に楽しかったですね。なんか展開とかも自由なんですよ、誰に見せるわけでもないから。多分ライブでやったらウケねーだろうなってのも、自分が好きなやりとり書いたり。やっぱオレ、本当にコント好きなんだなって」