平本蓮の判定勝ちは妥当なのか 鍵は今年3月からの新ルール…明記されていた「ダメージ至上主義」の文言
第6試合では、平本蓮(28=剛毅會/STILL THE GOAT)がカルシャガ・ダウトベック(32=カザフスタン)に2-1の判定勝利を収めた。試合後、接戦となったこのジャッジをめぐり、大きな議論が巻き起こった。

2-1の判定結果はネットで議論に
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第6試合では、平本蓮(28=剛毅會/STILL THE GOAT)がカルシャガ・ダウトベック(32=カザフスタン)に2-1の判定勝利を収めた。試合後、接戦となったこのジャッジをめぐり、大きな議論が巻き起こった。
ダウトベックは1Rから組みを織り交ぜて戦った。開始直後に平本の強烈な左パンチを被弾するも、自身も左を返した直後にタックルに入りテイクダウン。スタンドの展開では左ストレートを打ち抜き、平本をぐらつかせダウン寸前というシーンも作った。
2Rは平本のペースに。ダウトベックに同じようにテイクダウンされる場面もあったが、スタンドでは1Rから一転してオーソドックスの構えにスイッチ。インローを立て続けに当てて崩すと、顔面へのパンチも当たり始めた。一方のダウトベックは、平本のパンチをもらった後にタックルに入り、息を整えるような展開が増える。
3Rは平本は的確に構えをスイッチし、絶好のタイミングで顔面へのパンチとボディーへのキックをヒットさせる。対するダウトベックはパンチを繰り出すものの当てられず、組みにいく展開。テイクダウンを奪うシーンはあったものの、フィニッシュを狙いにいくような動きはなく、トップキープに終始した。
ジャッジ3人は29-27でダウトベック支持が1人。残る2人は29-28で平本を支持した。しかしダウトベックは不満をあらわにし、試合後の会見でも怒りを前面に出して「負けていない」と強調した。
「1R目に(左の)拳が折れた。そのせいで2、3R目に強いパンチを打てなかった。それでも1、3Rは自分がとったと思っています。私は負けたとは思っていません。ですので、骨折してしまった手が治れば、大みそかにリベンジ戦を行いたいです。もし平本選手が今日自分で勝ったと思っているのなら、そのリベンジ戦で証明してほしいと思います」
ネット上では「疑惑の判定」という見られ方もされ、「主観的なジャッジ」「テイクダウンはされてんじゃん」「忖度だ」などの声も上がった。
しかし、RIZINの榊原信行CEOは大会後の会見で、今年3月から導入された新ルール「デュアルマスト判定システム」を引き合いに出し、「ディフェンシブな、エスケープ的なテイクダウンはまったくポイントにならない」とダウトベックの訴えを一蹴した。
JMOC(日本MMA審判機構)は、この新ルールについて「世界標準の『10点法』を取り入れつつ、RIZINらしい『最後までフィニッシュを狙う姿勢』を評価する仕組みになっています」と紹介されており、「単なるポジションキープ、コントロールのみでは評価されません。どこまでも『ダメージ至上主義』が徹底されます」と記されている。
今回の試合の場合、ダウトベックは打撃にタックルを織り交ぜてテイクダウンを奪っていたが、グラウンドで絞めや関節技、パウンドといったフィニッシュを狙うような姿勢は見られなかった。
榊原代表も「上に乗ってコントロールして、そこからゴートゥーフィニッシュ(Go to finish)ですから。判定結果を見て、フィニッシュに向かうアクションがなくて打撃で押されて、それが苦しくなってグラウンドに逃げたという風に取られたのだろうなと。だから的確に2R、3Rでポイントを取ったのが平本という風にジャッジは見ているのかなと思います」と私見を述べ、「判定が嫌なら15分で決着をつけろ」と突き放した。
この試合は結果として、観客が飽きてしまうようなこう着展開になりにくい「RIZINルール」の真髄について、改めて深く学べるような一戦となった。
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