【RIZIN】野村駿太が明かした昨年末の大ケガの真相「サトシ選手の幻想が大きすぎて」

総合格闘家の野村駿太(28=アメリカン・トップチーム)は、9月10日に行われる格闘技イベント「ANGEL CHAMPAGNE presents 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」(大阪・京セラドーム大阪)で元ライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザと対戦する。ENCOUNTでは米国修行中の野村に単独インタビューを実施。今回は、昨年大みそか直前に見舞われた大ケガの真相と、サトシ戦に向けた劇的なマインドの変化に迫った。

野村駿太【写真:増田美咲】
野村駿太【写真:増田美咲】

復活のいまはMMAの展開に“遊び”も

 総合格闘家の野村駿太(28=アメリカン・トップチーム)は、9月10日に行われる格闘技イベント「ANGEL CHAMPAGNE presents 超RIZIN.5 浪速の超復活祭り」(大阪・京セラドーム大阪)で元ライト級王者のホベルト・サトシ・ソウザと対戦する。ENCOUNTでは米国修行中の野村に単独インタビューを実施。今回は、昨年大みそか直前に見舞われた大ケガの真相と、サトシ戦に向けた劇的なマインドの変化に迫った。(取材・文=島田将斗)

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 昨年大みそか直前に飛び込んだ欠場のニュース。RIZINライト級タイトルに挑む寸前で大けがを負ってしまった。その原因は、他でもないサトシへの“幻想”だった。

「僕のなかでサトシ選手の幻想が大きすぎて、いくら練習しても自分の中で『足りない』と思ってしまっていたんです。あまり休まず、ケアもちゃんとできていなかった。自分の身体の声を無視して突っ走ってしまっていました」

 疲労や筋肉痛が溜まる中、「もっと、もっと」と追い込んだ。ケガをしたのは12月の寒い日だった。直感的に「ヤバそうだな」と思いウォームアップを普段よりも10分長めに行った。

 しかし、スパーリングの1本目でヒザが崩壊。「歩けるけれど、ヒザのネジが外れてゆるゆるな状態でした」。骨同士がぶつかって骨挫傷を起こす重傷だった。

 当時について「これだけやって負けたら仕方ない、と思えるぐらいまで仕上げる。それがイコール練習量になってしまっていたんです」と振り返る。トップ選手に触れる経験がなかったため、「練習の量」に依存するしかなかったのだ。

 このケガによる空白期間が野村を劇的に進化させた。堀口恭司や青木真也から「無理しなくていい」と声をかけられたことで、「自分を見つめ直す時間ができた」といまは前向きに捉えている。

「今まで、自分と向き合う時間なんてなかったんです。できないことを減らしていくことも大事ですが、自分の強さを磨くこともマジで大事なんだなと気づきました」

 相手との比較ではなく、自身の身体の使い方や、空手の生かし方にフォーカスした。

「それまでは空手をやりすぎると(MMAでは)こうなるからやめておこうとしていたんです。堀口さんとも話しました。答えはすぐにくれないのですが、自分なりに考えたら生かし方がだいぶ分かってきた」

 するとMMAの展開に“遊び”も生まれてきたという。できることの引き出しだけではなく、新しい動きの発想などが次から次へと浮かんでくるようになった。

 心身ともにアップデートを果たした現在、あれほど強大に感じていたサトシへの見方は変わってきた。

「昔ほど全然考えていなくて、『柔術が強い人がMMAをやっている』という感じです。めっちゃシンプルですね」

 MMAの打撃、組み、寝技などが重なり合った競技だ。野村から見たサトシは「ただ円が3つ独立してトントントンとあるような選手。打撃の一発と、圧倒的な柔術力があるからこそ成し得ている」と冷静に分析する。

「もちろん警戒するべきところは警戒します。でも、前回みたいな緊張感よりも、ワクワクする気持ちの方が勝っていますね。何回試合をイメージしても、良いイメージしか湧かない。そのために必要なものを、今やっているという感じです」

 ケガをしたからこそ成長した。昨年大みそか前にインタビューした際の野村はどこか「サトシと対戦する」こと自体にワクワクする少年のような表情をしていた。いまは全く違う。「(相手は)ビックリしちゃうんじゃないですかね」と笑うその目には自信がみなぎっていた。

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