松本まりか、40代は「人生3回目」 不遇期間を経て30代で人生激変「天変地異のよう」

MBSドラマ特区枠で放送されるドラマ『エミリとマリア』(6月18日スタート、木曜深夜0時59分)で、高橋メアリージュンとダブル主演を務める松本まりか(41)。本作は、30代後半の女性たちが抱える“モヤモヤ”を、劇作家・根本宗子氏の監督・脚本による会話劇として描く。松本自身にとっても、今回演じるエミリと同じ35歳前後は、大きな転機となった時期だった。それまでの環境が一変し、限界まで走り続けた30代を振り返りながら、40代で大切にしたい仕事との向き合い方を語った。

インタビューに応じた松本まりか【写真:藤岡雅樹】
インタビューに応じた松本まりか【写真:藤岡雅樹】

30代で一気に変化した環境

 MBSドラマ特区枠で放送されるドラマ『エミリとマリア』(6月18日スタート、木曜深夜0時59分)で、高橋メアリージュンとダブル主演を務める松本まりか(41)。本作は、30代後半の女性たちが抱える“モヤモヤ”を、劇作家・根本宗子氏の監督・脚本による会話劇として描く。松本自身にとっても、今回演じるエミリと同じ35歳前後は、大きな転機となった時期だった。それまでの環境が一変し、限界まで走り続けた30代を振り返りながら、40代で大切にしたい仕事との向き合い方を語った。(取材・文=堀タツヤ)

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――本作で演じるエミリは35歳。松本さんがテレビ朝日系ドラマ『ホリデイラブ』(2018年)に出演されたのが33歳の時で、この作品をきっかけに、一気に出演作が増えました。エミリと同じ35歳の頃は、最も多忙を極めていた時期だったと思いますが、当時を振り返るといかがですか。

「めちゃくちゃ忙しかったです。天変地異のように、自分を取り巻く環境が一気に変わったんですよね。本来なら20代で経験するようなことが、私の場合、35、36歳くらいの時期に凝縮されて起きた感じでした。

 テレビ局に行くと、皆さんが『お会いしたかったです』と言ってくださるようになったり、取材の方も熱心に話を聞いてくださったりして。今まで見向きもされなかった自分が、こんなにも人から見てもらえるんだということを、初めて経験しました。人から求められることが、こんなにうれしいことなんだと知ったんです」

――うれしさの一方で、急激な変化に追いつく大変さもあったのではないでしょうか。

「一気にいろいろなお話をいただいていたので、どうしてもお断りしなくてはいけないこともありました。連絡が追いつかなかったりして、嫌な思いをさせてしまった方もいると思うんです。それは申し訳なかったと思っています。ただ、あの頃は、本当に限界までやっていて、“人ってここまで頑張れるんだ”というところまで走り続けた5年間くらいでした」

――しんどさよりも、それまでできなかった仕事ができることへの思いのほうが強かったのでしょうか。

「そうですね。メンタル的にも体力的にもきつかったですけど、すべて自分がやりたいと言ったことなんです。事務所は休むように言ってくれていたくらいで。自分がやりたくてやって、きつかったわけだから、それは当然ですよね。でも、見たかった世界は見られたし、たくさんの方に知っていただいて、好きだと言ってもらえて。それはすごくうれしかったですね」

40代に入った今、思うこととは【写真:藤岡雅樹】
40代に入った今、思うこととは【写真:藤岡雅樹】

40代では「頑張り方を少しずつ変えていきたい」

――環境が一変してからは、大変なこともたくさんありながら、その時期に得たものや、成長を感じることもありましたか。

「インタビューで自分の話をする機会が増えたことで、自分のことがよく分かるようになりました。『あなたはどういう人間なんですか』『何を考えているんですか』と聞かれることって、なかなかないじゃないですか。でも取材では聞かれるから、言語化しようとする。それを積み重ねたことは、自分を知るという意味で、成長につながりました」

――自分を知ったことが、今にもつながっているんですね。

「自分を知ることって、しんどいことも多いんです。ダメなところばかり見えてくるので。でも、自分を知ることは、他者を知ることでもあるんだと思うようになりました。それまで本当に無知だったと思うんですけど、そうしたことを繰り返す中で、次第にたくましくなったと思います」

――そんな30代を経て、40代に入り、現在41歳。また違った心境にもなっているのでしょうか。

「30代は無我夢中で、がむしゃらでした。いろいろと自分を痛めつけながらやっていた感じで。ただ、人生で一度、地獄を見るくらいの頑張りが、私にとっては必要だったんだと思います。でも、そんなふうに頑張り続けることはずっとはできないですし、すべてを捨てて仕事に振り切ることは、もうやりきった感覚があります。

 その前には、売れなくて、ただただ時間が過ぎていく恐ろしさを長い間味わってきました。“売れないこと”に飽き飽きして、やり切った頃に出会ったのが、『ホリデイラブ』でした。

 そんな両極端な時期を過ごして今思うことは、今後は、本質的で豊かで、愛のある仕事の仕方をしていきたいということです。自分も周りの人のことも良くしていける頑張り方をしたい。もちろん、これからもがむしゃらに頑張る時期は来るとは思うんですけど、頑張り方を少しずつ変えていきたいと思っています」

――さまざまな時期を経て、新しいフェーズに入ったんですね。

「人生3回目だなと思っています。売れなかった時間があって、仕事に振り切った時間があって、40代で新しい生き方をしようとしていて。大切なのは、自分で自分の人生をコントロールすることだと思っています。自分が決定権を持つ。それを他者に預けてはいけないんだなって。これからどう生きていくのかは、まだ分かりません。でも、そういう視点で物事を見ていった時に、どんな世界が待っているのか、楽しみにしています。

 実はこの取材の後(取材は5月中旬に実施)、『カンヌ国際映画祭』に行く予定なんです。勉強したいと思って。何が起きるのか、何が得られるのか分からないですけど、そんなふうに、いろいろな場所でインプットし続けていきたいと思っています」

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スタイリスト:章憶
チュールフリルブラウス:CAROLINA GLASE、ジャケット:ANNREO、つけ襟:LEPO TOKIO、スカート・ブーツ:POOLDE、黒レースタイツ:BEAMS COUTURE、ベージュタイツ・ドット長袖インナー:スタイリスト私物、左耳ピアス・右手リング:LOVE BY e.m.、右耳ピアス:e.m、ネックレス:e.m・fujikoshi、左手リング:AIGIS
ヘアメイク:Rina

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