小悪魔女子から柔道の名手まで「演じた役は『全部が私』」 清水くるみが描く女優像

狂言師の野村萬斎が企画・監修を務める「現代能楽集X『幸福論』~能『道成寺』『隅田川』より」が、11月29日よりシアタートラムで上演される。能・狂言を土台に現代演劇を創作する現代能楽集シリーズは、今回が記念すべき第10弾。注目の最新作で、“憧れの場所”シアタートラムの舞台に立つ女優の清水くるみ(26)に、今作にかける意気込みを聞いた。

野村萬斎監修舞台に出演する清水くるみ【写真:荒川祐史】
野村萬斎監修舞台に出演する清水くるみ【写真:荒川祐史】

現代能楽集X『幸福論』~能『道成寺』『隅田川』より」清水くるみ単独インタビュー

 狂言師の野村萬斎が企画・監修を務める「現代能楽集X『幸福論』~能『道成寺』『隅田川』より」が、11月29日よりシアタートラムで上演される。能・狂言を土台に現代演劇を創作する現代能楽集シリーズは、今回が記念すべき第10弾。注目の最新作で、“憧れの場所”シアタートラムの舞台に立つ女優の清水くるみ(26)に、今作にかける意気込みを聞いた。

――11月公開予定の舞台「現代能楽集X『幸福論』」への出演が決まった際は、どんなお気持ちでしたか。

「能楽は難しい印象があったのですが、現代に置き換えて描かれた現代能楽集シリーズは、メッセージ性は元の能楽と同じまま、また新しい現代のメッセージ性も加えつつ、全てが伝わる、すごい作品だと感じました。それに、シアタートラムで上演される作品って、私は間違いない! と思っているので、この作品に出演できることは本当にうれしいです」

――憧れの舞台に立つことに、プレッシャーは感じますか。

「当日券を買って劇場に足を運んだこともあるくらいなので、そのステージに立ててうれしくてしかたがないです。プレッシャーを感じないといけないんだろうけど、やったー! という気持ちのほうが強いですね(笑)」

――新型コロナウイルスの影響で自粛期間が続きましたが、ようやくお客さんの前に立つことができます。その点については、どんなお気持ちでしょうか。

「これだけ演じない期間って今までになかったので、お芝居をしたい、表現したい、という気持ちがありました。リモート演劇などもありましたが、やはり生で観る舞台は絶対に違うので、今から公演が楽しみです」

――現代能楽集シリーズについては、どんな印象を持っていましたか。

「能・狂言はむずかしいけど、メッセージ性は現代にも通じるので。昔の人は、これを読み解いていたのか、すごいなと思います。せりふの意味は分かる、というのはあるので、それをどう私たちが現代演劇として伝えるかですかね」

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