幼い子を持つ親にとって、ベビー服選びは楽しみの一つ。好みのデザインを着せて写真を撮ったり、一緒に外出したりすることは日々の育児疲れを忘れさせてくれるほどいとおしいものだ。ところが、ベビー服売り場をのぞくと……「ねぇ男児服は？」。女の子の服に比べ、男の子の服はなぜか乗りものや恐竜、ワンパターンの柄ばかり……。素朴な疑問をツイートしたところ、大きな反響を呼んだマンタさん（@manta_oyogu_a）に、投稿の意図を聞いた。

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「かわいい女児服どんどんもりもり出てきて担当者のテンションや意欲が伝わってくるのですが男児服は？ねぇ男児服は？8：2くらいじゃない？？きっと今までのノウハウとかで男児服は売れないって出てるのかもだけど最近の親は買うよ？男児服かわいいのあればすごい顔で飛びつくよ？ちょろいよ？」

　12日、マンタさんがたまった思いを吐き出すかのようにつぶやくと、4800件超のいいね、60万件の閲覧回数を記録するなど、大きな反響に包まれた。特に、男の子を持つ親からは共感の声が多数。「やだ通りすがりですがわかりすぎるーー！」「ほんとそれです」「選択肢少なくて選びたいのに悲しくなりますよね………！」「いいね連打しちゃうかと思いました」「恐竜と車と緑と青の服はもうお腹いっぱいです！」「特に150とかになると選択肢さえ皆無になります」「男の子の服より体感10倍は女の子服ありますよね」など、切実な意見が寄せられた。

「女児服みたいな豊富な柄の生地でレースやぽわん袖とか抑えたやつが欲しい～～～～～～～！！！！その生地で作ってくれ～～～～！！！！！」と続けたマンタさんは、3歳の男の子を育てる母だ。

　投稿の意図を聞くと、「普段から3歳息子の服を買いにお店に行っても、女児服は種類が豊富なのに男の子向けは色や柄のパターンが限られているものが多く、男の子も着られるかわいい服を見つけるのに苦労しているのでツイートしました」と、明かした。

　確かに店舗に行くと、男の子の服は、消防車やパトカー、新幹線、恐竜などのデザインが目につく。ロンパースの間はまだいいものの、身長が伸びるにつれて、選択肢が狭まるような印象を受けた。

　マンタさんも売り場に行くたびに、男女の歴然たる差にため息をついているという。

「圧倒的に女児服に力が入っていて、男児服はおまけくらいの感じなので、もっと増やして欲しいー！　っていつも思います。かわいいと思う生地（花柄、動物柄、チェックなど）を見つけて手にとっても、フリルや、袖の形がぽわんとしていることがほとんどで、泣く泣く戻すことも多いです」

　かわいい服を着せたい一心で、「ネットやお店をよくチェックしています」と、常にアンテナを張る毎日。

　多様性を認める社会の流れから、学生服は男女共用やジェンダーレス化が進んでいる。一方で、子ども服は性差がはっきり分かれたままで、特に男の子の服は時代から取り残されているかのようだ。

「男の子もボーダー、車、恐竜、黒…だけじゃなく、花柄やパステルカラーなど色んな色や柄を着せたいです。女児服の生地は柄も豊富なので、その生地で装飾のない男の子も着られる服をもっと展開してほしいです」と、マンタさんは訴えた。

　投稿は拡散され、全国の男の子ママたちも同じようにモヤモヤした思いを抱えていることが分かった。女児コーナーから男児服を探し、フリルやリボンを外して着せるなど涙ぐましい努力をしている親もおり、「かわいい服が増えたら絶対に爆売れするのに！！メーカーさん！届いてくれ！」という心の叫びは実感がこもっている。

　反響について、マンタさんは「男の子の服選びをもっと楽しみたいという、同じ気持ちの方が思ってる以上に多いなと感じました」と受け止め、バリエーションのある男児服の展開を望んだ。