“渋谷系”ピチカートの小西康陽、新作完成前に亡くなった父との関係「悔しいけれど、強い影響を受けていた」
1990年代に若者のカルチャー「渋谷系」をけん引した音楽グループ、ピチカート・ファイヴ(2001年解散)のリーダーを務めた音楽家の小西康陽が、10月30日に約40年のキャリアで初となる本人名義のボーカル・アルバム『失恋と得恋』をリリースした。同作品の制作開始直後は「これまでの作品の1つ」と考えていたそうだが、完成した時には「後世に残したい大切な作品」へと心境が変わったという。そこにはある思いが……。ENCOUNTが小西本人を直撃すると、数々の貴重な話を教えてくれた。そこで、同アルバムを通して見えた彼の音楽のルーツを2回にわたり紹介する。前編は「アルバムタイトルにまつわる父親との話について」。