「クマのいる山に行く方が悪い」登山者バッシングなぜ起こる? 山岳事故が批判を招きやすい理由とは
北海道・知床の羅臼岳で発生したヒグマによる登山者の死亡事故を巡り、各方面で波紋が広がっている。ネット上では被害に遭った男性の死を悼む声の一方、「ヒグマのいる山に入った登山者にも責任がある」という自己責任論や「殺処分されたクマがかわいそう」といった感情論、反対に「ヒグマは絶滅させるべき」といった極論など、さまざまな意見が飛び交っている。中には亡くなった男性を冒涜(ぼうとく)するかのような誹謗(ひぼう)中傷に近い内容のコメントもあるが、なぜ山での事故はここまで当事者の責任を問う声が大きいのか。登山を趣味とし、事故のあった羅臼岳でヒグマに遭遇した経験もある記者が、登山を巡る自己責任の在り方について考察した。