愛車に痛々しい傷やへこみ、洗車もままならない断水…被災したマツダ車オーナーが「笑うことにした」理由
「申し訳ありません 被災車です。ご理解ください。ヘコミは修理できませんでした」――。28日に埼玉で行われたカーイベントで、フロントガラスに貼り紙がしてある1台のマツダ車の前で、多くの来場者が足を止めた。オーナーの64歳の男性は石川・輪島市在住で、今年1月に発生した能登半島地震の被災者だ。自宅カーポートに駐車していたマツダ・ファミリアは損傷を受け、ボディー横にいくつものへこみや傷跡が。奇跡的にも、乗れる状態で残った。未だに水道が復旧しておらず、洗車はままならない。雨水で洗い流す日々だ。「こうして命があるだけでラッキーだと思っています。落ち込んでいてもしょうがないので、笑っているんです」。男性は切なる思いを胸に、愛車を走らせてきたという。