【オヤジの仕事】ダイアモンド☆ユカイが初めて語った父親のこと「ふんどしを締めた偏屈で無口な大正生まれ」

母親とユカイ少年。父親との2ショットは見つからないという
母親とユカイ少年。父親との2ショットは見つからないという

内向的で引っ込み思案な性格が似ている

 ロックシンガーの道を選んだユカイに対して父親は厳しい言葉を掛けた。

「落ち着きのなかった俺のやること何もかもに反対してたね。『波風は立てるな』、『こうでなきゃいけない』って強い家庭だったんだよね。親父からすれば俺は何をするにも中途半端で人から見たら安心できない子供に見えたんだろうね。だけど、音楽は本気でやりたい、歌を歌いたいって高校ぐらいから本気で思っていたんだ。時代背景を考えると、結局は、親に逆らって、踏み倒していかないと前に進まないような、そんな時代だったんじゃないのかな」

そんな“偏屈”と語った父親と似ている部分があるという。

「親父の内向的で引っ込み思案な性格が自分の中にもあってね。別にケンカしたわけでもなく、高校2年のとき、親父と1年間、ほとんど会話がなかった。自分もドストエフスキーとか難しい本を通学中も家に帰っても、読み漁って、その頃は確実に親父と同じような性格だったんじゃないのかな。いまは変なところで神経質さが出た時に「これは親父なのか」って思うことはあるけど、基本的に俺は『ずぼら』だから(笑)、真面目過ぎるくらい真面目な俺の親父とは違うと思うよ」

□ダイアモンド☆ユカイ
1962年3月12日生まれ。86年、伝説のロックバンド「レッドウォーリアーズ」のボーカルとしてメジャーデビュー。現在は「ダイアモンド☆ユカイ」として音楽活動を中心に舞台・映画・バラエティー番組に出演するなど幅広く活動。映画「トイ・ストーリー」では日本語版主題歌『君はともだち』を1作目から担当。2018年「ベストファーザーイエローリボン賞」受賞。19年、ダイアモンド☆ユカイのカバー・アルバムシリーズの集大成「The Best Respect」をリリース。12月14日に地元・栃木県佐野市のアルシオーネ・コート佐野でディナーショーを開催する。

次のページへ (3/3) 【写真】幼少期のダイヤモンド☆ユカイ
1 2 3
あなたの“気になる”を教えてください