飯伏幸太が新日本プロレスG1でV2を達成、有言実行で「本物の神」になった

「本物の神」が両国国技館のリングに降臨した。新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」優勝決定戦(18日)は「ゴールデンスター」飯伏幸太がSANADAをカミゴェで退け、史上3人目のV2を飾った。

飯伏幸太が蝶野正洋、天山広吉以来のG1連覇を達成【写真:山口比佐夫】
飯伏幸太が蝶野正洋、天山広吉以来のG1連覇を達成【写真:山口比佐夫】

新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」優勝決定戦 飯伏幸太がSANADAを下す

「本物の神」が両国国技館のリングに降臨した。新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」優勝決定戦(18日)は「ゴールデンスター」飯伏幸太がSANADAをカミゴェで退け、史上3人目のV2を飾った。

 頂上決戦の前に、G1で5度優勝している「ミスターG1」蝶野正洋が登場し「今年は特別なG1」とあいさつ。蝶野の言う通り、初の秋開催、新型コロナウイルス禍での観客数、応援の制限下という「特別な決勝戦」に勝ち上がった飯伏とSANADAの2人に、ファン、公式リーグ戦で敗退した18選手、関係者の熱い思いが注がれた。

 果たして、熱闘が展開された。ねちっこいテクニック合戦で、2人の気迫がぶつかり合う。飯伏の左ひざを執拗に狙うSANADAに、飯伏も徹底抗戦。一進一退の攻防で時間があっという間に過ぎていく。

 高度な技の読み合いに息が詰まりそうだ。飯伏のカミゴェをSANADAはTKOで切り返し、飯伏はSkull Endを人でなしドライバーで封じ込んだ。

 いったんはカミゴェをカウント2・99ではね返したSANADAも追い打ちのカミゴェには、返せずゴング。35分12秒「特別なG1決勝戦」にふさわしい熱戦に、ついに決着がついた。

「蝶野さん、天山(広吉)さん、以来の2連覇、果たしました。G1の歴史に名前を残しました。飯伏幸太です。こういう時代に、こんなにたくさん集まっていただき、本当にありがとうございました。一刻も早く前みたいなプロレスの時代が来ることを願っています」と、今後も語り継がれるであろう特別な30回目のG1でV2を達成したことを感謝した。

 さらに「このG1をIWGPヘビー級ベルトに変えたいです。僕は、逃げない。負けない。諦めない。そして、裏切らなかった。僕は本当の神になる」と宣言。と同時に銀のテープがキャノンで発射され、リング中央の飯伏に降り注がれた。

 飯伏の姿が一瞬、銀色のカーテンに隠れた。まるで飯伏に銀色の羽が生え、そのまま上空高く昇っていってしまったかのようだった。

 優勝インタビュー中にジェイ・ホワイトが現れ、「お前は、俺に勝っていない」と公式戦での勝利をアピールしてきたが、「いつでも、やってやる」と覇者らしく余裕で対処。ジェイもおとなしく引き下がっていた。

「本物の神になる」と言い続け、見事にG1の2連覇を成し遂げた飯伏。「ゴールデンスター」は今や、堂々たる新日本プロレスのいや日本のスーパースターになった。

次のページへ (2/2) 【写真】飯伏幸太が「本物の神」になった 予告通りにG1連覇を達成し天に昇った
1 2
あなたの“気になる”を教えてください