SANADAがミラクル6連勝 G1制覇王手「俺がプロレス界の希望になってやる」

新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」Bブロック最終公式戦は17日、東京・両国国技館でゴング。SANADAがEVILを下し、悪夢の3連敗からのミラクル6連勝で、18日の優勝決定戦に勝ち上がった。

「この光景は、おれからのギフトだよ」SANADAの勝利にライトアップされた両国国技館【写真:山口比佐夫】
「この光景は、おれからのギフトだよ」SANADAの勝利にライトアップされた両国国技館【写真:山口比佐夫】

2冠王・内藤哲也はKENTAに屈辱の敗戦

 新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」Bブロック最終公式戦は17日、東京・両国国技館でゴング。SANADAがEVILを下し、悪夢の3連敗からのミラクル6連勝で、18日の優勝決定戦に勝ち上がった。

 セミファイナルでIWGPヘビー級、同インターコンチネンタルの2冠王・内藤哲也がKENTAの首固めに敗れ6勝止まりで公式戦を終了。メインイベントの勝者がAブロック代表・飯伏幸太との決勝戦に進出することになり、大声を上げられない観客席のそこかしこで、ため息まじりのどよめきが巻き起こった。

 期待と緊張感が渦巻く今年のG1最終公式戦が始まった。EVILはセコンドのデイック東郷を巧みに操り、SANADAにペースを握らせない。それでもSANADAは華麗なテクニックで攻め込み、ラウンディング・ボディプレス2連発を決めた。

 ところが、東郷のカットでフォールを奪えない。するとテレビ放送席の高橋ヒロムがSANADAをサポート。レフェリーもほんろうされ、4人が入り乱れリング上は大混乱となった。

 混戦の中、ヒロムがトラースキックで東郷を追い出した。すると、SANADAがEVILの虚をつくオコーナーブリッジで固めて、27分1秒、とうとう決着がついた。

 SANADA、EVIL、内藤の3人が6勝3敗となったが、SANADAは内藤、EVILとの直接対決で勝利しており、Bブロック代表に輝いた。

 ファンがスマホを取り出しライトを点灯。コロナ禍で歓声を上げられない会場が一体となってSANADAのG1王手を祝福。両国国技館が星空のようにきらめいた。

「この光景は、皆さんの応援と後押しのお返し。おれからのギフトだよ。明日、G1の歴史にSANADAの名前を残してやるよ。オイ、両国。See you tomorrow」とマイクアピールが、響き渡った。

 ヒロムとグータッチで引き揚げたSANADAは「明日、俺がプロレス界の希望になってやる」と一言だけ残して、控室に戻っていった。

 2冠王に加えG1制覇の3冠王の夢を絶たれた内藤は「優勝以外は横一線。すべてはパーだよ。今日の敗戦はショック。情けない。カブロン」と、うつむくばかりだった。

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