飯伏幸太が壮絶な蹴殺合戦制し、決勝進出 敗退のオカダは踏んだり蹴ったり
新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」Aブロックを勝ち抜いたのは、7勝2敗の前年覇者・飯伏幸太だった。
「誰が上がってきても、絶対に、逃げない、負けない、裏切らない」
新日本プロレス「G1 CLIMAX 30」Aブロックを勝ち抜いたのは、7勝2敗の前年覇者・飯伏幸太だった。
東京・両国国技館で16日、ゴングが鳴ったAブロック公式戦の最終日。セミファイナルに登場した飯伏はタイチを迎撃した。IWGPタッグベルトを掲げ、得意気なタイチを、飯伏は気合たっぷりに見つめた。
しばし、にらみ合った2人はキック合戦に突入。ローキックを互いに繰り出し、一歩も引かない。
いったん、離れるとタイチは屈伸運動でダメージの回復を図ったが、またまた蹴りあいが始まった。互いにダウンしてもすぐに立ち上がる。
ローキックの次は背中に、胸板にキック。狙いすました強烈な蹴りが決まり、両者ダウン。互角のキック戦は激しさを増すばかり。会場に響く拍手が悲鳴に聞こえてくる。
ファンが引き気味になるほどのキック。いったい、何発、蹴りあったのだろうか。意地と意地が真っ向からぶつかり合い、永遠に続くのでは、と思われた。
その時だ。タイチのバズソーキックをかわした飯伏のキックが鮮やかにヒットし、タイチはダウン。立ち上がったところにバズソーキックからカミゴエ。そのまま3カウントを奪った。
メインイベントでジェイ・ホワイトが石井智宏の垂直落下式ブレーンバスターで敗れ6勝3敗に終わり、18日の優勝決定戦進出を勝ち取った飯伏。「3年連続の優勝決定戦進出。目標であるV2を必ず、成し遂げる。明日、Bブロックから誰が上がってきても、絶対に、逃げない、負けない、裏切らない」と引き締まった表情だ。
タイチとの蹴りあいで心配される足の具合も「ダメージは正直、あるけど関係ない。気持ちが大事」と自分に言い聞かせるように力説。「内藤哲也とやってみたい」と本音も漏らしながら、V2に自信をほのめかした。
第4試合でウィル・オスプレイのストームブレイカーに敗れ、6勝3敗でジ・エンドとなったオカダ・カズチカ。2年ぶりに帰国したグレート―O―カーンの乱入にやられ、オスプレイに裏切られるなど、踏んだり蹴ったり。両肩を担がれて無言のまま、控室に引き揚げてしまった。
カーンは「見りゃ、分かんだろ。侵略開始だ」とうそぶき、オカダの首を狙っていくことをぶち上げた。