【RIZIN】UFC一強に「一矢報いる」 世界進出へ本格始動…榊原CEO明かした勝算、“48億人”アジア市場にも手応え
格闘技イベント「RIZIN」は27日、都内で記者会見を行い、「RIZIN.53」(5月10日、兵庫・GLION ARENA KOBE)の対戦カードを発表した。旗上げから11年目を迎えた国内最大級のプロモーションは、今季から世界進出を本格化。取材に応じた榊原信行CEOは、中央アジアや中国を含むアジア市場への戦略、さらには海外団体との連携構想について明かした。

4月から中央アジアでの放送が決定
格闘技イベント「RIZIN」は27日、都内で記者会見を行い、「RIZIN.53」(5月10日、兵庫・GLION ARENA KOBE)の対戦カードを発表した。旗上げから11年目を迎えた国内最大級のプロモーションは、今季から世界進出を本格化。取材に応じた榊原信行CEOは、中央アジアや中国を含むアジア市場への戦略、さらには海外団体との連携構想について明かした。
この日、報道陣向けに用意された資料の別紙に気になる記述があった。ずらりと並んだ、米国の団体「PFL」や「LFA」、韓国最大の団体「ROAD FC」のCEOのコメントだ。いずれもRIZINとの提携への感謝や、今後のさらなる連携へ強い興味を示すものだった。
プロモーションの枠を越えて、世界各国の団体と最強を競い合う舞台の設立を理念の一つとして立ち上げられたRIZIN。4月開催の福岡大会では国際戦が大半をしめるなど、11年目に入った今季から世界への進出を本格化させている。
格闘技の盛んな北米地域に加え、榊原CEOが注力しているのがアジア地域だ。「4月の大会から中央アジアでの放送が始まる。日本にいると感じられないが、RIZINのプレゼンスは確実に増している」と実感を明かす。
さらに「アジア選手権が名古屋で行われますけど、あれも46億人から48億人、世界の人口の半分以上がこのアジア圏、僕らのタイムフレームの中にいる。この人たちが熱狂すれば、アメリカ主導だったりするものに、一矢報いれる」と野望も口にした。
この日は、「Road to UFC」や「ONE championship」で実績を積んだ中国の実力者・リー・カイウェンの初参戦も決まった。CEOは「Road toの中でも多分UFCは、カイウェンを獲りたかったはず。だけど中村(京一郎)選手に不覚をとったことで、しぶしぶUFCは諦めた選手。中国の中での反響は今までの選手たちとは比べものにならない」と期待を寄せた。

複雑化する国際情勢も「掲げた旗は下ろさない」
現時点で、男子の王者4人のうち3人が外国人となっているRIZIN。国籍も米国、ウズベキスタン、キルギス共和国と多様化が進んでいるが、ファンに日本人と同じようにファミリーとして受け入れられるため、努力を重ねてきた。
その象徴の一人が現フェザー級王者のラジャブアリ・シェイドゥラエフだ。圧倒的な実力に加え、関連番組の放送や、ファンイベントの開催によって現在ではRIZIN屈指の人気ファイターと呼ばれるまでに成長した。
二部制で行われたこの日の会見では、榊原CEOが自らドバイに渡り、代表と会談したというPFLへの選手派遣も発表。元バンタム級王者・井上直樹、そして渡辺華奈が参戦することが決まった。井上は5月、ベルギー・ブリュッセルで2025年のバンタム級トーナメント優勝者といきなり対戦する。
一方で、複雑化する現在の国際情勢には悩める心境も語った。「VS世界ってぶち上げたけど、今航空運賃がめちゃくちゃ高い。心は折れそう。(ドナルド)トランプさんに一日も早く戦争やめてもらいたいと(UFC)ホワイトハウス大会で直訴しようかな」と明かしたが、「掲げた旗を下ろすことはない」と強調した。
UFC一強とされている現在のMMA界の序列。しかし、RIZINは11年かけて磨き上げた競技としての魅力に加え、演出やストーリーを含めた独自の世界観を武器に、国際舞台での存在感を増しつつある。
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