「文句は市に言え!」猟犬が民家侵入でペット襲撃→猟友会が“逆ギレ” 住民通報も警察は対応せず…市が謝罪
埼玉・日高市で、猟犬が民家の敷地内に侵入し、飼育していたニワトリなどを襲う事案が発生、波紋が広がっている。被害に遭った住民によると、対応した猟友会メンバーからの謝罪は一切なく、「市から頼まれた仕事だから悪くない」と開き直られたという。憤りを語る当事者の女性に詳しい経緯を聞いた。

放し飼いの猟犬が民家に侵入、猟友会は「やってやってるんだから感謝しろ!」と逆ギレ
埼玉・日高市で、猟犬が民家の敷地内に侵入し、飼育していたニワトリなどを襲う事案が発生、波紋が広がっている。被害に遭った住民によると、対応した猟友会メンバーからの謝罪は一切なく、「市から頼まれた仕事だから悪くない」と開き直られたという。憤りを語る当事者の女性に詳しい経緯を聞いた。
問題の事案は今月15日の正午ごろに発生。夫と義父の3人暮らしで、自宅の敷地内でニワトリや猫など複数の動物を飼育している当事者の女性が、普段小屋で飼っているニワトリを玄関先に放していたところ、鈴の音とほえる犬の鳴き声が聞こえ、突然猟犬が飛びかかってきたという。女性は必死の思いで猟犬を追い払い、間一髪で撃退。女性やニワトリがけがを負うことはなかった。
その後、軽トラックに乗った飼い主と思われる男性が現れ、女性が「なんで野放しにしてるんですか! 襲われたんですよ!」と訴えると、男性から「猟犬なんだから呼んでも来ないのは当たり前だろ! 市から頼まれた仕事だから私は悪くない! 文句があるなら市に言え! やってやってるんだから感謝しろ!」と暴言を浴びせられたという。
車の中には猟銃もあるだろうと感じた女性は、恐怖を覚え警察に通報。しかし、警察からも特段の対応はなく、後から駆けつけた数人の猟友会メンバーも、全員が反省の様子を見せることはなかった。
「日曜日になると猟友会のメンバーが近隣の害獣駆除に訪れており、以前から猟犬が自宅の玄関や庭先、ベランダに侵入を繰り返していました。室内で飼っている子猫たちもパニック発作を起こすようになってしまいました。飼い主もおらず、猟犬だけが野放しにされている状況に恐怖と危険を感じ、夫が何度も市役所に相談を重ねてきましたが、すべて無視され続けている状況です」
今回、女性は被害について初めてSNS上に報告。投稿は拡散され、「犬のせいにするな。自分がキチンとしたパートナーシップ築けてないだけやろうが」「猟犬こそマテ、モドレのコマンドが100%使えないとダメなんじゃ…」「動物が襲われそうになった時点で猟犬としての躾がなってないじゃん」「うちの畜舎にも興奮した猟犬が入ってきて大変な目にあいました」「飼い主は猟犬飼う資格無いね。管理できないなら飼うな! 迷惑だ!」「ワンちゃんを飼っている人は、他人や他の動物を傷つけないようにするのは最低限の義務だと理解してほしいです」など、多くの反響が寄せられた。
投稿後、これまで何の対応もなかった市の産業振興課にあらためて抗議文を送ると、即座に返信があったといい、「SNSで拡散されるといやいやでも動くんだなと思いました」と振り返る一方で、猟友会からは現時点でも謝罪の言葉はないという。
「私は犬に対して怒っているわけではありません。きちんとしつけもできてない猟犬を勝手に人の敷地にいれるなという話。何かあってからでは遅い、小さな子どもが襲われても『仕方がない』で済むのでしょうか。猟犬のしつけもできず、民家に入って人や動物を襲っても謝罪も言えない、逆ギレするような人間が猟銃を持ってるのはとても恐ろしいことだと思います」
有害鳥獣駆除を担当する日高市産業振興課は、被害に遭った住民に対し「猟犬の貴所有地への侵入及び飼育動物への危害事案が発生したことにつきまして、心よりお詫びとお見舞いを申し上げます」「本事案では、山林内で回収に当たる人員が不足していたことから、1頭が回収できずに貴所有地に侵入してしまいました。このことから、山林内に回収作業に当たる人員を配置し、民家等への侵入を防止してまいります」と文書で謝罪。
同課の担当者は、ENCOUNTの取材に「猟友会の方から16日に連絡があり、イノシシやシカの駆除に帯同していた猟犬が民家に侵入し、飼われている猫やニワトリなどを追いかけ回したと報告を受けております。猟犬ですので、どうしても動くものを追いかけてしまう性質がある。有害駆除自体は市の計画に伴い適切に運用されていたと認識しています。今後はルートや人員配置も含め再発防止策を講じるとともに、住民の方からも理解を得られるよう務めてまいります」と回答した。
全国各地でクマを始めとした野生動物の被害が相次ぎ、有害駆除を担う猟友会の社会的な役割が増す中、適切な安全管理体制の構築が問われている。
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