コロナ禍の渋谷ハロウィーンどうなる? 「変態仮装行列」にセンター街はアレルギー
コロナ禍で人手減少の見通しも、予算的には例年以上に苦しい状況に
そんななか、今年は新型コロナウイルスの影響で年末のカウントダウンが中止に。スポンサーがつかず、区の予算を使ってハロウィーン、カウントダウン両方の対策をしなければならないため、予算的には苦しい状況にあるという。
「予算もないので、今年は来た人に対処するというよりも、事前に来させないような対応を強化しています。SNSでの発信や政府の観光局でアナウンス、バーチャル渋谷も区で後援しており、家にいながら渋谷の街を楽しんでいただけたら」(前出の担当者)
意外にも、ハロウィーンで集まる層の半分近くは外国人が占める。今年は新型コロナウイルスの影響で訪日外国人がほとんどおらず、また毎年大きな“流入元”となる川崎の「カワサキハロウィン」、池袋の「池袋ハロウィンコスプレフェス」が中止に。そのため例年ほどは人が集まらないだろうという見通しだが、担当者は「在日の外国人の方がどれほど来るかは未知数。今年はコロナもあり、最終的にどうなるのかまったく予想できないのが正直なところ。とはいえ、予算もないため対策の規模や範囲は例年以下にせざるを得ない」と苦しい懐事情を明かす。
ハロウィーンの人込みを「変態仮装行列」と一蹴し話題となった渋谷センター街の小野寿幸理事長は、これを機に渋谷からハロウィーンの混乱がなくなることを切に願う。「経済効果なんてとんでもない。夕方からバカ者ども騒ぎ出し、老人やファミリー層は怖がって渋谷に近寄らない。店に入らず路上で騒ぐから、商店街にとってはむしろ大きなマイナス効果になっています」と商店街の置かれた状況を語り、「エレベーターで排泄したり、道端で座り込んだり、寝込んだり、路上で性行為に及ぶやからもいる。トラック横転の他にも、神輿を作ってその上に女の子を担いで回ったりと危険極まりない。商店街の人にとってはハロウィーンという言葉自体、今やアレルギーになっていますよ」とここ数年の騒動を怒り心頭に振り返る。
「センター街としては強く反対。世界的にハロウィーンの風習はあっても、渋谷にそんな文化はない。変態仮装行列ですよ。コロナは大変だが、これを機に来年以降も静かになってもらいたい」と小野理事長。一方、渋谷警察署は「警備面についてはお答えできない」としたが……。コロナ禍を機に、渋谷の街は平穏な10月を取り戻せるだろうか。