映画『国宝』メイクチームがアカデミー賞ノミネート 李相日監督「チームの素晴らしさをたたえたい」

映画『国宝』が、第98回アカデミー賞のメーキャップ&ヘアスタイリング部門でノミネートされた。李相日監督とメイクチームの豊川京子氏、日比野直美氏、西松忠氏は27日、都内の日本外国特派員協会で記者会見に出席し、喜びの声を上げた。

第98回アカデミー賞のメーキャップ&ヘアスタイリング部門でノミネートされた映画『国宝』メイクチームと李相日監督【写真:ENCOUNT編集部】
第98回アカデミー賞のメーキャップ&ヘアスタイリング部門でノミネートされた映画『国宝』メイクチームと李相日監督【写真:ENCOUNT編集部】

李監督「歌舞伎役者の苦悩や生き様を表現するために重要なのがメイクアップ」

 映画『国宝』が、第98回アカデミー賞のメーキャップ&ヘアスタイリング部門でノミネートされた。李相日監督とメイクチームの豊川京子氏、日比野直美氏、西松忠氏は27日、都内の日本外国特派員協会で記者会見に出席し、喜びの声を上げた。

 メイクチームの起用の経緯について、李監督は「歌舞伎の伝統に敬意を持ちながら撮影に臨みました。観客が見たときに違和感がないように完全な再現性が求められると思っていました。ただ、歌舞伎役者の苦悩や生き様を表現するために映画俳優を配役しました。そのために重要なのがメーキャップ。それで25年間、一緒に仕事をしている(豊川)京子さんにお願いしました」と語ると、豊川氏は「監督から全部やれと言われて、一応、歌舞伎のメイクの練習はしたが、やっていて、これは役者に失礼だ、にわか仕込みの我々がやるようなことではないと思いました。日比野さんと西松さんがスタッフに加わっていただけるということで肩の荷がおりました。歌舞伎役者の50年間を描かなくてはならないので、そこに集中することができました」と付け加えた。

 同部門のノミネートは日本映画初となる。西松氏は「驚きしかないですね。我々は舞台の後ろから俳優さんを支える仕事。夢のようであります」と感慨深げに話すと、日比野氏は「これは私がいただいたのではなく、継承されてきた日本の伝統。そして、皆さんに教えてもらったことが認めてもらったのかなということですね。それがとてもうれしく思いました」と実感を込めて語った。

 豊川氏が「ノミネートの実感は全然ありませんでした。歌舞伎が題材の作品で、白塗り、かつらも素晴らしかった。チームの統括はしましたが、私は何をやったんだろう」と苦笑いを見せると、日比野氏は「京子さんに現場のことを教えていただいた。本当に学ばせてもらったので、京子さんには感謝しかないです」とフォローしていた。さらに李監督は「歌舞伎の奥の人間性を見せるため、外のメーキャップをきちっと作り上げたチームの素晴らしさをたたえたいと思います」と笑顔でメイクチームへ視線を送っていた。

 同作は2025年に公開。吉田修一の同名小説を原作に、芸道に身をささげる歌舞伎俳優の激動の半生を描いた。興行収入は200億円を超える。

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