「対人競技は心理戦」小川直也、中高生相手にSTOの起源・大外刈りを指導 「今までは言わなかった」コツと必勝法とは
22日、小川直也のYouTubeチャンネル『暴走王ch』で、小川がプロレスラーとして活躍した際の必殺技として知られるSTO(スペース・トルネード・オガワ)の起源・大外刈りのコツやポイントを公開した。動画では大外刈りに入るタイミングや技術論はもちろん、なぜ小川が大外刈りを練習したのか、という思考法や必勝法にも言及している。

「あいつの大外刈りはヤバくね?」と思わせる
22日、小川直也のYouTubeチャンネル『暴走王ch』で、小川がプロレスラーとして活躍した際の必殺技として知られるSTO(スペース・トルネード・オガワ)の起源・大外刈りのコツやポイントを公開した。動画では大外刈りに入るタイミングや技術論はもちろん、なぜ小川が大外刈りを練習したのか、という思考法や必勝法にも言及している。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
小川は、柔道時代に世界選手権に4回優勝、バルセロナ五輪銀メダル、全日本選手権を7回制覇という輝かしい実績を持つが、現在は神奈川県茅ヶ崎市にある小川道場で、主に小中学生を相手に柔道の指導にあたっている。
「蔵出し」「白熱柔道教室」と題された動画は、昨年5月に千葉商科大学付属高校で実施された、中高生を相手にした柔道教室でのもの。
動画内では小川が柔道時代に使った、得意技の大外刈りを久々に公開した。大外刈りといえば、小川がプロレスラーとして活躍した際の必殺技・STO(スペース・トルネード・オガワ)の起源としても知られている。
まず小川は参加者を前に、「自分はこれだ、という技を磨いたほうがいいと思います。これがはやっているからこれだ、というよりは、これだと思った技を突き通したほうが、僕的には正解だと思う」と自身の考え方を伝えると、自身の経験上、「基本なんでもやったんだけど、唯一やらなかったのが背負い投げくらい。あとは巴投げと肩車か。それ以外はやったかな」と話し、ひと通りの技は試したと明かした。
実際、小川は高校から柔道を始め、4年後の大学1年生の時にあった世界選手権で優勝し、史上最年少となる19歳7か月で世界王者に登り詰めたが、短期間で柔道が上達した理由のひとつに、「その間に何をやったか、大外刈りをやりました。単純です。大外刈り、簡単だよね、見た感じ」と語った。
興味深いのは、小川が大外刈りを練習しはじめた動機や思考法について話していることだ。なにせ小川は大外刈りを覚えても、「実際に大外刈りで勝った試合はほとんどなかった」と話している。では、なぜ小川は、それでも大外刈りを得意技としてきたのか。そこには小川なりの確固たる理由があった。
最初のきっかけは、「大外刈りは気持ちよくない? 投げた感がある。大きなものを釣ったみたいな。ヤッタぞ! みたいな」「それが楽しくて大外刈りばっかりかけて」いたものの、「練習中に大外刈りをバンバンかけて練習する」と、対戦相手は「あいつは大外刈りばっかりだな」と勝手に印象づけるというのだ。そうやって、「あいつの大外刈りはヤバくね?」と思わせる。つまりは小川なりの「罠を仕掛けた」と話した。

「負けることを考えると負けちゃうんで、人間って」
要は、これから対戦する相手に大外刈りという大技を警戒させることで、「あれを食らったらヤバい」と思わせる。これにより自身が相手よりも心理的に優位に立ちつつ、実際にはほとんど大外刈り以外の技で勝利を手に入れる、という手法を用いてきた、と小川は自身の必勝法を披露した。
「(今までは)あまり言わなかったんです。タネ明かしをしたくないから」
小川はそう話しながら、「柔道って心理戦なんですよ。対人競技って心理戦」「プロの格闘技の試合で相手を罵り合う。あれも心理戦」と証言した。
具体的には「僕の柔道はまずぶつかる」と話した。これは相手に大外刈りを仕掛けてくるという先入観を抱かせるためだ。
そして、実際に大外刈りの入り方や仕掛け方のコツを指導していくが、実際に披露された小川の大外刈りを確認すると、プロレスラーとして現役時代にリング上で数々の強豪を鎮めてきた、STOが蘇ったかのよう。やはり小川のような重量級選手による大外刈りは、その圧倒的な迫力に驚かされる。
事実、小川は久しぶりに大外刈りを披露した直後、「たまにはやります」と感想を述べていた。小川にとっても、それなりの手応えがあったのだろう。
また、小川は得意技を習得するコツとして、「難しいと思って入るより簡単じゃん、できちゃうじゃん、ってやったほうがいいんです。何事も」と話している。
その上で小川は、柔道を一番強くなる方法は「一番大事なことは好きになることです。単純」と話す。
しかも、「いつ何時、どんな時でも好きになることです」「負けても、すごく悔しい思いをしても好きになること。好きでい続ければ、絶対に誰かが見ていてくれるから、報われると思います」「これは柔道に限ったことじゃなくて、世の中すべてです」「嫌いに見えても好きになること。好きなところを見つけるんです」と上達するための極意を口にした。
実際、小川は高校1年生で柔道をはじめた当初、頭を丸めることに疑問を持ったが、「きっとこれは何かいいことがあるのだろう」とポジティブに考えたという。
なお、動画では参加者の「試合前は何を考えていましたか」という質問に答え、「いろいろと考えていても、ホント畳にこれから上がって闘いますよ、って直前には勝つしかない。負けることを考えると負けちゃうんで、人間って。そうは考えないようにしています」と話し、「自分に暗示をかける」「自分の願うほうだけを、最後は信じてやったほうがいい」と答えている。
あなたの“気になる”を教えてください