chay“20代最後のアルバム”で伝えたいこと「感じたことを全部詰め込んだ」

来年にはツアーも行う【写真:山口比佐夫】
来年にはツアーも行う【写真:山口比佐夫】

リード曲「伝えたいこと」は自分の後悔から生まれた

――強い思い入れとはなんですか。

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「この曲を作るきっかけとなったのは、私にとって大切な方が亡くなってしまったことです。とてもお世話になっていたスタッフさんで、本当に急だったのでショックでした。家族でも、兄弟でも、友達でも、恋人でも、大切な人との大切な時間は、当たり前だと思っていますが、明日には無くなってしまうかもしれない。だから、伝えたいことは、今、伝えないといけないという思いがあります。そういう自分の後悔から生まれた曲で、とても思い入れが強いです」

――アルバムのプロデュースを武部聡志氏が担当するなど、豪華な作曲家、作詞家が参加しています。

「20代最後のアルバムとなると思います。ファースト、セカンド、サードとアルバムを作る中で、ポップスミュージックを追求してやってきました。その集大成となるアルバムを作りたかった。そういう意味で、武部さんにお願いしました。良質なポップスで、華やかであり、ゴージャスなアルバムになったと思います」

――来年にはツアーもあります。見どころを教えてください。

「もともとデビュー当時から、耳だけでなく、目でも楽しめるようなライブにしたいという思いがあって、衣装も演出もこだわりをもってやってきました。より非日常的な現実世界に連れて行ってあげたいという思いがあります。ライブの瞬間だけは、日常的に嫌なことやめんどくさいことを全部忘れて、楽しんでほしいです。今回のアルバムに関しては、メッセージを一言一言届けたいので、より歌に特化したツアーになると思っています」

活動のメーンは音楽だ【写真:山口比佐夫】
活動のメーンは音楽だ【写真:山口比佐夫】

「テラスハウス」出演が転機に…「素で曲を書けるようになった」

――昨年は映画「ダンスウィズミー」で女優デビューを果たしました。以前は、フジテレビ「テラスハウス」などにも出演しています。そうした経験が曲作りに生かされていますか。

「『テラスハウス』に関しては、この世界に入りたての時で右も左もわからず、テレビに出たという感じで、すごく空回りしたんです。一言一言を発するごとに、自分の本意とは違う風にとらえられたりもしました。人によく思われようという意識が根底にあって、こういうことを言ったら、こういう風に思われるんじゃないかと思い過ぎていた。びくびくしながら、恐る恐る発した言葉は、やっぱり全然伝わらない。でも、ある時、さらっと本音で言った時にすごく共感してもらったことがあったんです」

――それから、自分の中で変わったことがありましたか。

「それまで書いていた曲も、詩的にきれいな言葉で素敵に書かなきゃいけないと思っていた節がありました。でも、『テラスハウス』がきっかけで、むしろ自分の格好悪い部分とか弱い部分とか、恥ずかしい部分とかを素直に言葉にしていけるようになりました。それからは肩の荷が下りて、素で人と話せるようになったし、曲も素で書けるようになりました。そういう風に書いた曲に『共感しました』という声を頂いたりもした。私にとっては、すごく転機で、いい経験でした。あの経験をするのとしないのとでは、曲の書き方も違ったんだろうなと思います」

――「CanCam」の専属モデルなどもされていますが、活動のメーンはやはり音楽でしょうか。

「根底に音楽があるのは変わらないです。でも、自分の曲にたどり着いてくれる“入り口”は多いほうがいいと思っています。実際に『CanCam』を読んで知って、ライブにきてくれる方も多いです。また、『映画を見て、CDを聞いたよ』と言ってくれる人もいます。色んなことに挑戦して、そうした“入り口”をどんどん広げていきたいと思っています」

□chay(チャイ)1990年10月23日生まれ。2012年「はじめての気持ち」でデビュー。2014年5月より「CanCam」専属モデルとしても活動する。2015年2月にリリースされた「あなたに恋をしてみました」が、50万ダウンロードを突破し大ヒット!その後、配信限定リリースを含めた10枚のシングルと、2枚のアルバムを発売。2019年8月公開映画「ダンスウィズミー」で女優デビューを果たし、9月には初の単行本「chay’s BEAUTY BOOK」を発売。そして、11月13日には、3rdアルバム「Lavender」の発売が決定。

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