料理を大量注文→食べずに退店…撮影目的の非常識客に怒り 「食べ物への冒とく」ネットで共感続々

カフェでリングライトを立てて料理を丹念に撮影する女性2人組。パスタやピザなどボリュームあるメニューを注文したにもかかわらず、一口も食べずに店を後にした。店員は「えっ? もう帰ったの?」とがく然。“食べずに全残し”に、店内は驚きに包まれた。SNSで食べ物を粗末にする行為を巡る議論が広がった。その場に居合わせた投稿者は「インフルエンサーの方かと判断しました。食べ物に対する冒とくだと思います」と疑問の思いを口にする。詳細について聞いた。

写真撮影だけで料理を残して帰る行為が物議(写真はイメージ)【写真:写真AC】
写真撮影だけで料理を残して帰る行為が物議(写真はイメージ)【写真:写真AC】

パスタ2種類・サラダ・ピザ・ジェラートを注文、リングライトを持参

 カフェでリングライトを立てて料理を丹念に撮影する女性2人組。パスタやピザなどボリュームあるメニューを注文したにもかかわらず、一口も食べずに店を後にした。店員は「えっ? もう帰ったの?」とがく然。“食べずに全残し”に、店内は驚きに包まれた。SNSで食べ物を粗末にする行為を巡る議論が広がった。その場に居合わせた投稿者は「インフルエンサーの方かと判断しました。食べ物に対する冒とくだと思います」と疑問の思いを口にする。詳細について聞いた。

 ランチタイムのイタリアンカフェ。女性2人組が専用のリングライトを持参し、パスタ2種類、サラダ、ピザ、ジェラートと大量のメニューを注文。約10分間にわたって撮影を続けた後、料理に一切手をつけないまま席を立った。

 投稿者によると、「店員さんは悲しい顔をしておりました」。テーブルに残された料理を片付ける際に、「もう帰ったの? これ全く手をつけてなくない?」「全然食べてない、もったいない」と小声で話していたという。

 投稿者はすかさず店員に声をかけた。「私から『そのお料理を捨てるのであれば私が食べますよ。もちろんお金も払うので」と話しかけたところ、『お代は結構ですので食べていいですよ』と言ってくださいました。お腹いっぱい食べさせていただきました」とのことだ。

 その女性2人組については「実在するグルメ系インフルエンサーなのか、私としても調べてみましたが、現在も特定できておりません。インフルエンサーなのか、個人でやられてる方なのかも分かりませんが、撮影用のリングライトを立てて撮影されておりましたので、インフルエンサーの方かと私は判断してしまいました。店員さんに『雑誌の撮影かグルメインフルエンサーの撮影ですか?』と聞いたところ、『個人でやられてる方なのかな?』とおっしゃっておりました」と説明する。

 SNSや動画投稿サイトでは、グルメを紹介するインフルエンサーや大食いに挑戦する配信者が注目を集める一方で、食べ物の取り扱いを巡って物議も起きている。

 疑問に思ったことがあるという。「一口も食べずに写真だけ撮って帰られるのはどうかと思います。食べ物を粗末にし過ぎだと私は感じました。自己満の写真だけインスタに投稿して、食べもしないのに料理を大量に注文するのは、何を目的としてやっているのか分からないです」と苦言を呈する。

 ネット上では「食べ物粗末にする人嫌い」「非常識」「自称インフルエンサー=無銭飲食だと思ってます」「そこまでしてフォロワー稼ぎする奴がいるのがムカつきますね!」と怒りの声が殺到。

 ほかにも、「本当に酷いインフルエンサーさん居ますね…私が出くわしたのは口に入れて咀嚼し、そのままお皿に出してました。店員さんが青い顔して片付けてました。お店から聞いた話は当日、連絡無しで来ない人もいるとか」「ホテルのアフタヌーンティーに行ったら、隣の席の女の子達がずっと撮影していて食べ物をほとんど残して帰ってました。可愛かったけど気分悪かったです…」といった目撃談が寄せられた。

 また、飲食業やインフルエンサー当事者から、「私も飲食ですので良く分かります。そもそもインフルエンサーの定義はなんでしょうね。名乗れば誰でもいけますよね」「ウチにもそういう連絡たくさん来ますが基本お断りします」「私は全くインフルエンサーには値しないですが、時々PRとして食事させてもらうことがあります その時には食べ残しはしないようにしています」「食べないで何がグルメ系なのよ。私もYouTubeでお店で撮影させて頂いてますがもちろん全て食べますよ」といったリアルな声も届いている。

「食べ物に敬意を払えない大人が増えているのではないかと思います」

 投稿者は「私はインフルエンサーではないですし、インスタは食べ歩きの記録として使用してますが、インフルエンサーとして収益を得るなら、仕事として一つ一つのお店のお料理と向き合ってほしいです。私が思うに取材だからと言って、提供されたお料理の写真だけが目的になっているのではないかと。料理を実際食べてもない方がどのように味の感想をコメントできるのかな? と不思議に思いますし、人の心を動かす投稿はできないと思います」と厳しく指摘する。

 そのうえで、「今回寄せられた中には、個人のインスタグラマーから厨房を撮影させてと言われ断ったら激怒されたという方のコメントや、私が今回出くわしたような写真だけで食べないで帰る人を目撃したという方が多数おられました。食べ物を粗末にして、飲食店に迷惑をかけてまでも、自分が目立ちたいという欲が勝っているのではないかと私は思います」と語った。

 食べ物を大切にすることの本質。現在の学校教育にも思いをはせる。

「今は家庭や学校で食べ物に対する教育がしづらい傾向があるがゆえに、食べ物に敬意を払えない大人が増えているのではないかと思います。学校の先生が強く注意できない教育が裏目に出ているのではないかと考えています」

 自身の小学校時代を振り返り、「担任の先生から『給食は全品半分食べなさい、嫌いなものでも半分食べなさい』と怒られている同級生が何名かいました。私は大食いだったので残すことはなく怒られたことはありませんが、小学生の頃は『うるせー先生だな』としか捉えておりませんでした。それが大人になるにつれて先生が何を伝えたかったのか、理解できるようになりました。私の担任の先生は、食べ物に敬意と感謝を持つ人間になってほしかったのだと思います」と実感を込める。

 さらに、「食べ物を粗末にする意識は、全てに対しても粗末にする思考を植え付けます。提供してくれた人に対する対応、作ってくれた人の気持ちもそうです。学校の給食を食べないで、『残すことは自由だ、嫌いなものを残すのも自由だ』と残すことを当然として、罪悪感を抱かないまま大人になってしまった結果、このような思考の方が増えてしまったのではないかとも考えています」と自身の見解を示した。

 改めて問われるグルメ系インフルエンサーの在り方。投稿者は「食べ物を粗末にしてまでも、知名度やフォロワー数を獲得したいと言うのは食べ物に対する冒とくだと思います。提供されたお料理をしっかりと食べて、インスタやYouTube等でお料理の味や魅力を伝えてほしいと思います」と話している。

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