ソニン「まさか私が女優業をやると思ってもみなかった」芸能生活20年を振り返る
「常に自分の強みは何かを探りながらやっています」
――今の強みはミュージカル?
「いや、どうでしょう。オールマイティーにやれることも一つの個性なのかなあと思いつつ、常に自分の強みは何かを探りながらやっています。いろんな仕事が来る事が私の強みなのか、個性なのかな、とか。演劇界でも同じような役ばかりでなく、割とバラエティー豊かなにいろんな役をやれている事はすごく光栄な事ですしね」
――ライブだけではなく、11月にはミュージカルも控えています。
「『ビューティフル』は再演ですが、少しキャストも変わっていますし、3年経ってまた違うものを見せられると思っています。そのあとの12月には本多劇場での朗読劇も出演します。『そして春になった』で、岩松了さんが作・演出され、松雪泰子さんと2人でやります。そのあとも(スケジュールは)ギュウギュウです。自粛期間とのギャップがすごくて付いていけるか心配ですけど」
――Abema TV「17.3 about a sex」(配信中)では保健の先生を好演しています。17歳の女子高生が恋やセックスに揺れ動く姿を描く連続ドラマですね。
「今の日本の若者たちが堂々と見られる性の教科書みたいな感じですね。悩みの解決のきっかけを与える役です。専門用語も含めて説明せりふが多かったので、そこは苦戦しました。しかも、熱弁ではなく、サラリという感じで会話での芝居じゃないのが。演劇と違ってドラマは現場で演出をつけるので、結構段取りが多くて、せりふが飛びそうになった事も(笑)。若い子たちが出ているから、(芸歴長い)私ができないというわけにはいかないですよね(笑)。撮影中はプレッシャーと戦いつつ、久々の映像作品でうれしかったし楽しかったです」
――演じながら、自身の若い頃を振り返ったことは?
「ありましたね。私たちの時代はネットもなかったし、ケータイも持ってないので、雑誌で知るくらいで、(恋や性の悩みを)直接誰かに聞かなきゃいけなかった。ケータイがあれば、検索したり、見ることもできる。性の多様化は昔からあったんでしょうけど、ようやく言語化された気がします。私の時代にも、こういうドラマがあったらよかったのに、と思いました」