都心の電話ボックスに外国人が殺到…ガーベラを手にした韓国人男性も いったい何が起きている?
都心の一角にある公衆電話ボックスが、外国人観光客から熱い注目を浴びている。電話機を取り囲むように撮影待ちの行列ができ、ガーベラを持って訪れる人も少なくない。いったい何が起きているのか。

「香港でも大人気」…外国人が続々訪問のワケ
都心の一角にある公衆電話ボックスが、外国人観光客から熱い注目を浴びている。電話機を取り囲むように撮影待ちの行列ができ、ガーベラを持って訪れる人も少なくない。いったい何が起きているのか。
「昨年12月には行列ができていました。10人くらいは並んでいます。耳慣れない言葉が多いので、ほとんどが外国人だと思います」
近隣で働く日本人女性がこう話す公衆電話ボックスは、東京・神保町駅近くの大通り沿いにある。お目当ての場所を見つけ、感無量の表情を浮かべる外国人女性。一輪のガーベラを手に、扉の前で立つ外国人男性。周りから見れば、異様な光景かもしれない。無機質な電話ボックスは、平日にもかかわらず、外国人観光客が続々と訪れる“人気スポット”となっていた。
訪問の理由は、映画の劇場版『チェンソーマン レゼ篇』の影響だった。同作は公開から103日間で観客動員数655.8万人、興行収入100.1億円を突破。米津玄師が手掛けた主題歌『IRIS OUT』もヒットし、NHK紅白歌合戦でのパフォーマンスも話題となった。
電話ボックスは、主人公の少年・デンジが雨宿りをしているときにレゼという謎の少女と出会った場所として描かれる。ガーベラも重要なアイテムとして登場する。
昨年秋の公開後、ネット上で映画と似ている公衆電話として広まり、まずは日本人の間で“聖地巡礼”が起こった。その流れが一服し、今度は外国人が押し寄せている。
韓国から訪れた大学生の男性2人組は、「映画はとてもよかった。今まで見たアニメでナンバーワンの映画だと思う。韓国では映画を見た誰もがレゼに恋に落ちます。僕は彼女に会えなくてつらいです」「韓国では普段アニメを見ない人もこの映画は大好きです。僕は初めてアニメ映画を見ました。アクション場面は最高でした。デンジとレゼのラストシーンもすばらしかった」と絶賛した。
特に目立つのは若者の姿だ。韓国は受験シーズンの日本と異なり冬休みが長い。高校生2人を連れてやってきた別の韓国女子大生は、「映画は2回見ました。悲しかったです。ここに来たのはとても印象深いです」と語った。
また、香港から足を運んだカップルは、音楽フェスと菅田将暉のライブを見るために来日し、その合間に駆けつけたという。
「特別な映画です。香港でも大人気で、週末の映画館はいっぱいでした。1回目はちょっと分からないところがあった。なので2回目を見ました。この場所はインスタグラムで調べて来ました」
訪れる外国人に共通しているのが、映画を複数回見ている確率が高いことだ。神保町周辺には電話ボックスの他にも聖地と呼ばれるスポットが点々としており、スマホを片手に裏路地を歩く姿が見かけられる。
電話ボックスはグーグルマップの口コミでも高評価を獲得しており、「アニメの感動がそのまま感じられます」「実際にここに到着した後、ここを離れるのがさらに難しくなったと感じました」などと中国語や韓国語のコメントがついている。
現場近くの花屋の店員は「ガーベラを買っていく人はいますね。海外の方もいます。最近休みに入ったからか、また増えた気がします」と思わぬ経済効果を明かす。映画は日本での公開が先行し、海外での上映はその後だったこともあり、訪日客による“聖地巡礼”はさらに長期化する気配もある。
アニメ映画の“聖地”として、この電話ボックスは今後も国内外から人を引き寄せ続けそうだ。
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