「大物から認めてもらった」歌手から37歳でプロレス転身 越野SYOKO.が語る異色キャリアと“師匠”の教え

昨年10月、マリーゴールドの両国国技館大会でプロレスデビューを果たした越野SYOKO.はシンガーソングライターとして活動しているが、インタビュー後編ではプロレスラーとしての越野にフォーカス。37歳というタイミングでの転身、そしてSNSへの考え方、そして1.3大田区大会のビクトリア弓月戦について、様々な角度から越野の考えを聴いてみた。

170cmの長身から繰り出す空中弾は迫力満点【写真:(C)マリーゴールド】
170cmの長身から繰り出す空中弾は迫力満点【写真:(C)マリーゴールド】

一緒に上がっていける、勉強できる団体がマリーゴールド

 昨年10月、マリーゴールドの両国国技館大会でプロレスデビューを果たした越野SYOKO.はシンガーソングライターとして活動しているが、インタビュー後編ではプロレスラーとしての越野にフォーカス。37歳というタイミングでの転身、そしてSNSへの考え方、そして1.3大田区大会のビクトリア弓月戦について、様々な角度から越野の考えを聴いてみた。(取材・文=橋場了吾)

 2025年10月26日。マリーゴールド・両国国技館大会で越野SYOKO.はプロレスラーデビューを果たす。マイク片手に、歌いながら入場した。

「自称ですけど、私、プロレス界で一番歌がうまいので(笑)。私はもともと歌手で、自分で自分を褒めると、とある大物芸能人に認めてもらった歌手なんですよ。歌を通して思いを人に伝えようと思って、すごく頑張ったんです。母子家庭で貧乏だったんですけど、ずっとテレビを見て育って。テレビで見たいろいろなことを覚えて、たくさんの友達の家で話していたら、SYOKOちゃん面白いって(笑)。

 またおいで、って言ってくれて、自分のお茶碗とか箸がある家が周りに出てきて、同じアパートのおばあちゃんの家も、娘さんがいるのに妹みたいな感じで付き合ってくれて。犬の散歩をしたら、そのお礼にお小遣いとかおやつとかをもらうじゃないですか。なので、貧乏なんですけど、あんまり貧乏な暮らしではなかったんです。美味しいものを食べて、おやつもちゃんとあって、そして自分の犬ではないですけど散歩しているので自分の犬みたいなものじゃないですか(笑)。貧乏でも、すごく幸せな母子家庭でしたよ」

 越野SYOKO.としてのデビュー時には37歳になっていた。このタイミングでの転身については、どう考えていたのだろうか。

「ここしかないと思いましたね。もう最後のチャンス。マリーゴールドのような大きい団体で、今すごく目をかけてもらっているんで、期待に応え続けたいですね。(林下)詩美さんや(岩谷)麻優さんとかは、めちゃくちゃ愛されていますし好かれていますし。みんなに尊敬もされていますけど、そこに来るまでは苦しかったと思うんですよ。マリーゴールドはまだ歴史が浅い団体なので、一緒に上がっていける、一緒に勉強できる団体だと思ってここに決めました。あと師匠である(スペル・)デルフィンさん(堺市を拠点とする海鮮プロレス代表、和泉市議会議員)の技術を伝えることもできるかなと思いました」

今後の抱負を語った越野SYOKO.【写真:橋場了吾】
今後の抱負を語った越野SYOKO.【写真:橋場了吾】

SNSは煽り方を間違えると…だから軽率には動かない

 1.3大田区大会。越野はビクトリア弓月の持つUN選手権に挑戦した。試合前には若き王者から挑発をされまくった越野だが、SNS上でのケンカには乗らなかった。(※インタビューは試合前に収録)

「弓月さんは、技術を見せる、沸かせるプロレスをするじゃないですか。弓月さんと試合ができるのは嬉しいですし、しかもシングルで王座戦。私は弓月さんと違って、男子プロレスに近いかもしれないです。弓月さんは逆で、早い動きがあるので、しっかりついていって弓月さんのペースに巻き込まれてバタバタする自分ではなく、グッと受け止めて自分のパワーを見せるプロレスをしたいなと思っています。

 私はあんまりSNSでやり合いたくないというか、度が過ぎると誹謗中傷になっていってしまうので。弓月さんはちゃんと考えて煽ってくれていますけど、ちょっと煽り方を間違えたら、今時プロレスではこんなことが許されるの?という感じになるじゃないですか。だから、賢い煽り合いをしたくて、軽率に動かないようにはしているんです。私が言われるのは構わないんですけどね。私はいじめ撲滅の活動をしたり、チャリティも興味を持ってやっていたりしているんで、そういうのがすごく嫌なんですよ……」

 結果、越野は大善戦するも弓月に敗れた。試合後の越野に話を聴くと……。

「あれだけ煽られたので、一気に仕留めてやろうと最初からエンジンかけて戦った感じですね。タイトルマッチだったこともあって、弓月さんもがっちり来ていると感じたので、その上を行こうと。意識飛んだような瞬間もあったので、気力で負けたらあかんと思いました。(スイングDDTは)私がプロレスをやりたいと思ったきっかけがデルフィンさんなので、その技術は大事な試合で出したかったんですよね。毎日試合ができて、お客さんが安心して見ることができる……かつ迫力のあるプロレスを、マリーゴールドのリングでやっていきたいですね」

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