【RIZIN】父と兄弟はギャング ホセ・トーレスが流した涙…公開計量で出会った“5歳少年”への思い

大みそかに開催された格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)の第4試合では、元UFCファイターのホセ・トーレス(33=米国)が後藤丈治(29=TRIBE TOKYO MMA)に3R・判定で敗戦した。試合後に行われた会見では、トーレスが前日の公開計量であった一場面について涙ながらに語る場面があった。

会見で涙を流したホセ・トーレス【写真:ENCOUNT編集部】
会見で涙を流したホセ・トーレス【写真:ENCOUNT編集部】

「本当に日本が大好き」と明かした

 大みそかに開催された格闘技イベント「RIZIN師走の超強者祭り」(さいたまスーパーアリーナ)の第4試合では、元UFCファイターのホセ・トーレス(33=米国)が後藤丈治(29=TRIBE TOKYO MMA)に3R・判定で敗戦した。試合後に行われた会見では、トーレスが前日の公開計量であった一場面について涙ながらに語る場面があった。

 いつも笑顔で報道陣に対応するトーレスが珍しく声を詰まらせた。

「昨日のことを思い出すと感情的になってしまうんだ」

 2018年6月のUFCデビュー戦でKO勝利し、23年8月にはバーレーンの格闘技団体「Brave CF」でバンタム級王者に輝いた実績を持つ。24年大みそかにRIZINに初参戦すると、神龍誠に勝利をあげ、昨年7月から開催されたフライ級トーナメントにもノミネート。優勝した扇久保博正に一回戦で敗戦したものの、判定までもつれる激戦を演じた。

 今大会はバンタムに階級を戻し、後藤との一戦に臨んだが敗戦。痛恨の連敗となった。しかし、トーレスが涙を流した理由は試合内容ではなかった。

「昨日の公開計量で、5歳くらいの子どもが一人すごく自分の名前を呼んでくれたんだ。たくさんのお客さんの中で彼のことしか見えなくなった。彼を見ると昔の自分を思い出してしまうんだ。

 自分がドラゴンボールで悟空から元気玉を与えられたようにね。その子どもと自分がかぶってしまったんだ。その子に元気を与えてあげられなくて、申し訳ないと謝りたい」

後藤丈治と激戦を繰り広げたホセ・トーレス(左)【写真:小林靖】
後藤丈治と激戦を繰り広げたホセ・トーレス(左)【写真:小林靖】

 出身はイリノイ州シカゴ。居住地域の治安は不安定で、父親と兄弟はギャングの道を選び亡くなったと試合前の会見で明かしていた。過酷な生い立ちの中、日本のアニメが生きる希望となっていた。

「日本のファンに本当に感謝している。ここでの全て経験が素晴らしくて、本当に日本が大好きなんだ。自分がこの人生を歩めているのはみんなのおかげだ」

 来日後は、渋谷駅構内に設置されていたRIZINのブースに自ら出向きファンと交流。試合前のメディアデーでは、自作のステッカーを持参し報道陣一人一人の目を見てプレゼントして回った。

 会見の最後には「ありがとうございます」と日本語であいさつ。SNS上では再びの参戦を願う声が広がった。ビッグマッチが続いた大みそかのメモリアルイベントで、トーレスの人柄も確かに日本のファンの脳裏に焼き付いていた。

次のページへ (2/2) 【写真】ホセ・トーレスが自作したステッカー
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