HANA、快進撃でも変わらなかった「初心と謙虚さ」 初『紅白』間近の7人が見せた“素顔”【インタビュー総括】

7人組ガールズグループのHANAが、今月5日にデジタルシングル『NON STOP』をリリースした。HANAは1月に『Drop』でプレデビューすると、『ROSE』『Blue Jeans』『BAD LOVE』『My Body』とハイスピードでリリース。11月14日には『第76回NHK紅白歌合戦』初出場が発表された。ENCOUNTは、この機にHANAの7人を個別インタビュー。文字通り、『NON STOP』で駆け抜けた2025年。多忙な1年を経た7人から、さらなる成長と進化が見えてきた。

「No」を乗り越え、1年で大きく咲いたHANA
「No」を乗り越え、1年で大きく咲いたHANA

『NON STOP』で駆け抜けた2025年

 7人組ガールズグループのHANAが、今月5日にデジタルシングル『NON STOP』をリリースした。HANAは1月に『Drop』でプレデビューすると、『ROSE』『Blue Jeans』『BAD LOVE』『My Body』とハイスピードでリリース。11月14日には『第76回NHK紅白歌合戦』初出場が発表された。ENCOUNTは、この機にHANAの7人を個別インタビュー。文字通り、『NON STOP』で駆け抜けた2025年。多忙な1年を経た7人から、さらなる成長と進化が見えてきた。(取材・文=コティマム)。

 HANAは、ラッパーのちゃんみなと芸能事務所のBMSGがタッグを組んだガールズグループオーディション『No No Girls』から誕生。これまでに突きつけられてきた「No」と闘い、殻を破ったKOHARU、JISOO、CHIKA、NAOKO、MAHINA、MOMOKA、YURIがメンバーに選ばれた。ENCOUNTは『Drop』でのプレデビューから最新曲『NON STOP』まで、約1年間に5回のHANAインタビューを実施。次々と全く違うジャンルの楽曲が発表される中で、全てをものにして“新しい自分”を身につけている姿は、とても輝いてまぶしく見えた。

 技術面では、ちゃんみなから『BAD LOVE』での“泣き歌い”や、『My Body』での小悪魔風なモテを意識した“モテがる”歌い方など、さまざまな歌唱法を学んだ7人。KOHARUはそれを「曲の趣旨やコンセプト、メッセージ性をみんな共通で理解しているので、それぞれの表現の仕方ができる」と表現した。ちゃんみなからデモ音源の歌い方をコピーするように言われたMAHINAは、ラップの音階や英語発音など難しい箇所も多くあると明かし、「毎回、全然違うジャンルの曲調なので、全部のレコーディングで学ぶことがたくさんあります」と振り返った。

 パワフルな歌声が持ち味のCHIKAは、『Blue Jeans』や『My Body』では控えめで落ち着いた歌声を披露した。『NON STOP』も全編ラップで、「今までの自分」とは違う歌い方が続いているが、「自分の知らなかった声を引き出してもらっている」と感謝していた。

 成長したのは歌い方や技術面だけではない。7人それぞれの内面との葛藤や、仲間と胸の内をさらけ出すことで、より生身の人間として強くなっていった過程が見て取れた。例えば、NAOKO。彼女は『No No Girls』時代からボーカル、ダンス、ラップで高いスキルを持ち、ちゃんみなから「実力の暴力」「モンスターになれる」「化け物コース」と称賛されてきた。それでも、『Blue Jeans』リリース期に「自分に腹が立ったり、悔しい思いがあふれたりすることが増えてきました」と吐露した。期待を自らに言い聞かせ「失敗できない」とプレッシャーも感じるようになり、「いろんな自分があるんだな」と“感情の揺れ”を自覚した。そうした人間らしい弱さを認めたことも、成長の一つだろう。

 YURIも、この頃はメンバー間の「人間らしさ」が見えてきた時期だと語っていた。ちゃんみなから「気まずい空気をわざと作れ」「『正直に話す時間』を作りなさい」と言われていたという。メンバー同士、言いづらいことを話し合う機会をあえて作り、個別に食事や遊びに行く機会を作ったことで、より一層仲を深めていった。

 『BAD LOVE』の頃になると、ハイスピードのリリースの他にテレビ番組への出演、Netflixシリーズ『ウェンズデー』シーズン2のジャパンスペシャルアンバサダー就任、『Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2025』選出など、海外イベント出席も含め、さらにハードスケジュールになった。だが、「ご飯を我慢しない! 食べると安定する」(YURI)、「おにぎりと鶏肉があれば、頑張れます!」(NAOKO)と言い、笑顔で乗り切っていた。また、「ストレス発散で歌う! スタジオで歌った後でも、カラオケに行きます」(KOHARU)、「お風呂で歌う」(MAHINA)と、歌が癒しになっていることも明かした。

 JISOOとMOMOKAは作詞にも挑戦。『BAD LOVE』に携わったJISOOは、「書いた歌詞を誰が歌うのかを考えました。『書くことが大事なんだな』と実感しました」と言った。『BAD LOVE』『My Body』と2曲続けてのMOMOKAは、作詞の楽しさを感じつつも、ちゃんみなやプロの作詞家の作業工程を見たことで「(今は)スピード感についていけない」と痛感。締め切りに合わせてクオリティーの高い歌詞を作る姿を目の当たりにし、「学びがたくさんありました」と尊敬のまなざしで語った。

個性が際立つ7人のHANA
個性が際立つ7人のHANA

取材時に見せた「女の子」の表情

 さまざまな変化と進化を遂げて、より強くなったHANA。一方で、取材の合間には、等身大のかわいらしい女の子の表情を見せた。取材部屋に入り、『NON STOP』のアーティスト写真を見たYURIは「めっちゃかわいいですよね!」と大興奮。冬らしい白色の衣装に身を包んだ7人の写真を笑顔で眺めている姿が印象的だった。MAHINAもアー写が目に留まると、「うわ~! すごいっ!」と目をキラキラさせた5回の取材を全て受けているKOHARUは、筆者の顔を見て「いつもありがとうございます! すぐ会いましたね!」とニコニコ顔で話し始めた。

 そんな7人が変わっていないこと。それは「初心と謙虚さ」だろう。「まだまだこれからスキルも人間性も上げていく努力をし続けたい」(YURI)、「いつも通りに、いつまでも今のように、毎回毎回、毎ステージ、毎ライブ、いつも全身全霊でみんなの気持ちと心を込めて歌う」(JISOO)など、「常に今までと同じように」「精進し続ける」という意気込みが感じられる。そして、毎回、「感謝を届けたい」(NAOKO)、「今までの感謝、私たちからの愛をしっかり伝えたい」(CHIKA)と、“恩返し”の気持ちを持ち続けている。

 今後、30日のレコード大賞、おおみそかの『紅白歌合戦』、年が明けると、3月からの全国ホールツアーへの準備とさらに忙しくなるHANA。“NON STOP”で走りながらも初心を忘れない7人は、さらに強くしなやかになっていく。取材者として、そう感じている。

□HANA オーディション番組『No No Girls』で約7000人から誕生。今年1月にプレデビュー曲『Drop』をリリースし、4月にシングル『ROSE』でメジャーデビュー。7月16日に2ndシングル『Blue Jeans』をリリース。『オリコン上半期ランキング2025』では『アーティスト別セールス部門』の『新人ランキング』で1位を獲得した。

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