小栗旬が普通のくたびれたおじさん記者? 星野源の発言に小栗も同調「間違いない」
小栗旬と星野源が映画初共演した「罪の声」の完成報告会見が29日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで行われ、小栗、星野、土井裕泰監督、原作者の塩田武士氏が登壇した。
小栗旬&星野源が映画初共演「罪の声」 土井裕泰監督、原作者・塩田武士氏が登壇
小栗旬と星野源が映画初共演した「罪の声」の完成報告会見が29日、東京・丸の内の東京国際フォーラムで行われ、小栗、星野、土井裕泰監督、原作者の塩田武士氏が登壇した。
本作は2016年「週刊文春」ミステリーベスト10で第1位を獲得し、第7回山田風太郎賞を受賞し、累計70万部を突破する塩田氏の同名小説が原作。日本中を震撼させ、未解決のまま時効となった世紀の事件をモチーフに、綿密な取材と着想が織り混ぜられ、事件の真相と犯人像に迫るサスペンスだ。
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通常約1500人を収容する無観客の客席をバックにした特別仕様の会見。客席を振り返った小栗は「ある種、ぜいたくですね」。星野も「こうやってみると、劇場はいい景色。早くお客さんがいっぱいいる景色を見たいですが、公開できるのか不安だったので、この場に立てることがうれしいです」と笑みを見せた。
菓子に毒物を混入し、企業を脅した未解決事件の真相と謎の犯人グループを追う新聞記者を演じた小栗は「飽きることなく、いろんなことを考えながら見ました。中盤にある好きなシーンでは心をわしづかみにされた。有意義な時間を過ごせる映画だと思う」と自信。幼少時の自分の“声”が事件に使われていたことを知ってしまうテーラーの主人を演じた星野も「2時間20分があっという間。面白いし、飽きないし、映画にしかできないメッセージが入っている。(小栗とは監督の)土井さん、すごいねって電話で話をした」と手応えを感じていた。
この2人の“声”に、原作者の塩田氏も、「最初に、映画化の話を聞いた時は『まず、無理ちゃうか』と思いましたが、(小栗と星野が演じる)2人のシーンがパッと目に浮かび、この2人ならいけるかもと思った。重厚な本格的な社会派作品が誕生した。よく2時間ちょっとでまとめたな、と思いました」と出来栄えに太鼓判を押した。
主演の2人も原作には魅了されたそうで、星野は「4年前に最初の打診を受けたときに、面白いなと思った。あらすじを聞いただけでも鳥肌が止まらなかった。(小栗の役は)普通のおじさん。どちらかというと、挫折を経験していて、パッと見、くたびれている感じがいい」というと、小栗も「(普通のおじさんで)間違いないです。(1年前の)撮影時は少しお腹がのっているくらいでした」と明かし、「監督には、どんな身体的なアプローチをすればいいか、と聞いたら、『しなくていい』と言われたが、塩田先生の思いを端々に感じていた」というと、「こんなかっこいい新聞記者はおらへんな」と笑っていた。
最後に、星野は「撮影から1年半。公開できることをうれしく思います。事件や人間模様は過去を扱っている部分はあるけど、今の僕たちに刺さる部分がある」。小栗は「さまざまなテーマが入っている。少し複雑な話ですが、見終わった後に少し考える時間はある映画になっている。映画館で映画を見てもらえることがうれしく思います」と公開に向けてアピールした。
「罪の声」は10月30日から全国東宝系にてロードショー。