「初めて行った時に『なんで?』」ウガンダ人女性、日本文化に驚愕 「日本人は命懸け」夏の暑さにお手上げ

保育園で調理補助スタッフとして働き、実業団バレーボールチームでプレーし、英会話の先生も務める。日本で“三刀流”で活躍するのが、ウガンダ共和国出身のナッスーナ・ジャリア・ビルマ(愛称:ジェイ)さんだ。父と兄は元ウガンダ代表サッカー選手で、夫はバレーボールのルワンダ代表コーチというスポーツ一家育ち。昨夏からスタートさせた日本生活は、「驚き」の連続だという。日本大好きの33歳に“本音”を聞いた。

日本で“三刀流”で活躍するウガンダ共和国出身のジェイさん【写真:社会福祉法人栄寿福祉会提供】
日本で“三刀流”で活躍するウガンダ共和国出身のジェイさん【写真:社会福祉法人栄寿福祉会提供】

父と兄は元サッカー代表選手 スポーツ一家育ち、日本大使館に従事した経験も

 保育園で調理補助スタッフとして働き、実業団バレーボールチームでプレーし、英会話の先生も務める。日本で“三刀流”で活躍するのが、ウガンダ共和国出身のナッスーナ・ジャリア・ビルマ(愛称:ジェイ)さんだ。父と兄は元ウガンダ代表サッカー選手で、夫はバレーボールのルワンダ代表コーチというスポーツ一家育ち。昨夏からスタートさせた日本生活は、「驚き」の連続だという。日本大好きの33歳に“本音”を聞いた。(取材・文=吉原知也)

 ジェイさんの夫でウガンダ国籍のヤカン・グマさんは、過去に日本の男子バレーボールチームで5年間プレー。ジェイさん自身は夫の試合観戦のため、2度来日した経験があった。ウガンダ日本大使館の文化常務事務部門に従事していた経験もあり、日本への興味を高めていた。

 そんな時、偶然目にしたのが、名古屋を拠点に保育士を中心とするバレーボールチーム「Viore NAGOYA」のインスタグラムだった。充実感が伝わる選手たちのリールを見て、「私も日本でバレーボールをしながら保育園で働きたい」。熱い思いをDMに託した。

 保育園やチームを運営する社会福祉法人栄寿福祉会が、ジェイさんの情熱にほだされた。保育士不足の解消だけでなく、多様性の推進の観点から「子どもたちにとって大きなメリットになる」として、外国人スタッフを迎え入れることになり、ジェイさんの採用が決まった。

 こうして日本での新生活がスタートしたが、昨年7月の来日直後、そして今夏、“洗礼”を受けた。「日本って本当に暑過ぎます」。意外にも、日本の暑さに参ってしまったという。

“アフリカから来たのだから暑さには強いはず”と思ってしまうかもしれない。ウガンダは赤道直下に位置しているが、高地にあるため、1年を通して過ごしやすい気候だというのだ。「最高気温は30度ちょっとなんですよ。逆に冬も15度ぐらいで、すごく気候のいいところで暮らしていました。日本に来て、冬は0度とかマイナスになって寒過ぎですし、夏は40度ぐらいになって……。今年の夏場は3か月ぐらい、毎日『デンジャー、デンジャー』と言っていました」。対策として日傘を使い、なるべく家から出ないように過ごしていたという。危険な暑さの中でも毎日働く日本人をどう見ていたのか。「あんな暑い中で、仕事もスポーツも全力でやっています。夏場の日本人はなんだか命懸けで戦っているようにしか見えないです」。率直な感想を明かした。

 日本が誇る“温泉文化”にも衝撃を受けた。「知らない人たちと一緒にお風呂に入ることに驚きました。『裸の付き合い』にはびっくりでした。ウガンダではお風呂はプライベートオンリーで1人で入るのが普通で、みんなで入るという習慣はありません。温泉に初めて行った時、『なんで?』となりました」。カルチャーショックとはまさにこのことだった。

「子どもたちから『おいしかった」と言ってもらうのは、すごく幸せ」

 生活文化が同じところも。「室内で靴を脱いで生活する習慣は、ウガンダでも同じ。そこはスムーズに入ってくることができました」。そして、お米だ。「ウガンダは米と豆を食べます。日本の食生活は最高です。日本のお米って本当においしいですね!」と目を輝かせる。

 現在、日中は保育園で調理補助として勤務。バレーボールチームの練習がある日は、就業時間外の夜間に練習に励む。今年9月からは英会話講師としても活動を始めた。週1回、社会福祉法人スタッフや一般向けに、生の英語を教えている。週末は試合がある日はアスリートとして活動。多忙な日々を送るが、「ちゃんとリズムよくやれているので、そこまでは大変とは感じないです」。

 保育園では大好きな子どもたちからパワーをもらっている。みんなから「ジェイせんせい」と呼ばれており、「日本語はまだまだ勉強中ですが、『おはようございます』『いってらっしゃい』『気をつけて』。そんな言葉を返して、コミュニケーションを取っています」。特に子どもたちが喜ぶのは、ジェイさんが作る給食だ。おかわりをしてたくさん食べる子たちがいっぱい。「子どもたちから『おいしかった」と言ってもらうのは、すごく幸せでうれしいです」と満面の笑みを見せる。

 日本とウガンダの子どもたちに接してきた中で、実感することがあるという。「日本の子も、ウガンダの子も、マナーやルールをしっかり気を付けています。先生たちや友達に対して尊敬の思いを持つところ、そういったものは変わらないです。もしかしたら、ちょっと国民性が似ているかもしれないですね」。

 日本生活は約1年半となり、すっかりなじんできた。「もう大体のことは慣れちゃってます。暑い日だけがもう大変で(笑)、それ以外は大満足です」。園児たちの笑顔のためにも、明るく楽しく頑張っていくつもりだ。

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